2005 Fiscal Year Annual Research Report
会計規制が財務諸表の品質と企業の利益操作に及ぼす影響に関する理論的・実証的研究
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16530303
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
薄井 彰 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (90193870)
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Keywords | 会計規制 / 財務諸表の品質 |
Research Abstract |
1978年から2004年の間では、個別財務諸表と同様に、連結財務諸表のbottom line(利益、株主資本)の価値関連性が線形的に増加、あるいは、減少しているという証拠は得られなかった。株式リターンと連結財務諸表の利益と株主資本簿価の関連性は、おおむね10%(自由度調整済決定係数)である。 2000年から2004年の期間では、新会計制度で開示されているダーティサープラス項目のうち、「土地再評価差額金」は株価と弱い関連性が認められるが、「その他有価証券評価差額金」の関連性は一時的である。新会計制度では、為替換算調整勘定は、平均して、株価と負の関連性がある。ただし、1978年以降では、為替換算調整勘定は平均的には株式リターンと関連していない。 その他包括利益の増分はそれ自体、当期の株式リターンと関連していない。ただし、その内訳項目の増分情報は、株価とのプラス、あるいはマイナスに関連する。株価に関連する業績情報として、異なる内容をもっている。 利益をキャッシュフロー部分(利益からアクルーアルを控除した額)とアクルーアル部分に分解する。1965-2004年の40年間では、個別財務諸表の利益のアクルーアル部分は、平均して、キャッシュフロー部分に比べて、過大に評価されている。その意味で、利益のアクルーアル部分の品質(信頼性)は低い。次に、総アクルーアルを3区分、運転資本増分、正味非流動営業資産増分、正味金融資産増分に分解する。これらの増分情報は、キャッシュフロー部分に比較していずれも過大に評価されている。
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Research Products
(1 results)