2004 Fiscal Year Annual Research Report
1960/90年代の知と社会意識に関する比較社会学的研究
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16530322
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西原 和久 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90143205)
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Keywords | 社会意識 / 国家意識 / コスモポリタン / 中国系移住者 / 比較社会学 / グローバル化 / 1960年代の知 / 1990年代の知 |
Research Abstract |
本研究は、1960/90年代の知と社会意識を、副題に示したように「国家意識を中心とする社会意識の日英比較研究に基づく知識社会学的分析」を柱とする3年ものである。H16年度は、(1)国内資料・データ収集、(2)行動計画と仮説の作成と国内でのインタビュー調査とプレ調査、(3)国外での予備インタビュー調査と資料収集、(4)資料等の解析、(5)作業仮説等の作成、であった。(1)(2)に関しては、北大・慶應大・東洋大・早大・関東学院・熊大・京都フォーラムなどの研究者にインタビュー調査とプレ調査をおこなった。(3)に関しては、シンガポール・イギリス(マンチェスター大学等)・中国社会科学院で、予備インタビューと資料収集をおこなった。 (4)(5)に関しては、(1)(2)(3)に基づき現在も整理中・検討中であるが、おおよそ以下のような作業仮説的な行動方針を固めつつある。本研究は、グローバル化時代における日英を中心とする国家意識の比較研究であるが、計画書にあるように、第3の比較対照群として、シンガポールとオーストラリアを選定してある。だが、その後の予備調査で、各国における中国系住民の動向が無視できないことが明確になり、研究の隠された伏線として、中国の動向把握が必要だと痛感し始めている。それゆえ、中国の社会学者および民間人(国外移住者)の社会意識の把握に努めることが新たな行動指針となった。そのうえで、社会学者、民間人(留学生を含む)において、国家意識、具体的には出身国と現住国に対する意識を中心として調査・研究する行動指針を固めつつある。その際、作業仮説となるのは、出身国における強い国家意識と、出身国を離れた国外生活者における祖国に対する郷愁と反発である。コスモポリタン的な意識を「拡大」しつつあるなかで、「祖国」への思いも複雑化する心性があること、この点を作業仮説として、各国の国家意識と比較検討する。
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Research Products
(3 results)