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2004 Fiscal Year Annual Research Report

アメリカ人の日本観-ルーツとしての『菊と刀』

Research Project

Project/Area Number 16530356
Research InstitutionRyukoku University

Principal Investigator

PAULINE Kent  龍谷大学, 国際文化学部, 助教授 (00288648)

Keywords日本観 / ルース・ベネディクト / 『菊と刀』 / イメージ形成
Research Abstract

ルース・ベネディクトの『菊と刀』が1946年に刊行され、その後日本研究に非常に大きなインパクトを与え続けてきた。しかし、戦略的に日本人のhumanityを描いていることつまり、「人間」として日本人に見せるために書かれたことがよく見落とされてしまう。ベネディクトは人類学者として文化が社会生活に与える影響を十分理解していたが、同時にマスメディアが他民族に対するイメージを恣意的に構築することも意識していた。戦時中に日本研究を行った彼女は、『菊と刀』においてはアメリカ国民の日本観を意識し、そのイメージを取り崩してから日本人の文化的行動パターンを説明しようとつとめた。
本研究ではアメリカの日本観を形成したメディアを収集し、分析することを目的としている。とくにベネディクトが目にしたと思われるような記事等に注目し、19世紀の後半から第二次大戦までのものをピックアップしている。
本年度は主に三種類のポピュラーメディアによる資料の収集を中心に研究を進めてきた。
一つはニュー・ヨーク・タイムズで掲載された日本に関する記事を、明治維新〜戦前まで(断片的に)収集した。(例、ベネディクトの大学在学中(1905〜09年):日露戦争後で日本人の警戒、カリフォルニアでは、日本人の子供が白人学校への通行が禁止され、人種主義差別的なイメージが強い。)
二つ目の資料はBritish Libraryの19世紀後半〜20世紀前半に刊行された雑誌の記事のマイクロから抽出したポピュラーな記事である。日本の軍事力についての記事もあり、また日本の慣習・芸術・宗教・建築なども頻繁に取り上げられている。ここで、日本観の複雑性を伺うことができる。
三つ目の資料は日本のプロパガンダ、つまり日本政府が発信した情報である。書物やパンフレット等を含む資料である。
来年度において資料収集をしながら、分析を行う予定である。

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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