2004 Fiscal Year Annual Research Report
精神障害者地域生活支援センターのソーシャルワーク実践のあり方についての研究
Project/Area Number |
16530378
|
Research Institution | Japan Lutheran College |
Principal Investigator |
福島 喜代子 ルーテル学院大学, 総合人間学部・社会福祉学科, 助教授 (40307997)
|
Keywords | ソーシャルワーク / ソーシャルワーク実践スキル / 精神障害者地域生活支援センター / 精神保健福祉 / 地域福祉 / ケアマネジメント / 社会福祉サービス / スキルの活用頻度 |
Research Abstract |
精神障害者地域生活支援センターのソーシャルワーカーを対象に、精神障害者地域生活支援センターのサービス・プログラムの実態やソーシャルワーク実践の内容を調査した。8つに分類したサービス・プログラムの提供頻度を比較したところ、「個人の生活目標・課題に応じた具体的援助(平均2.77ポイント)」が最も高く、続いて「住居や就労に関する情報提供(平均2.74ポイント)」、「地域の関係機関との連携・ネットワークづくり(平均2.72ポイント)」、「日常生活の家事に関する援助(平均2.68ポイント)」が続いた。次に「家族への援助、家族との交流支援(平均2.24ポイント)」、「地域への援助、地域との交流支援(平均2.02ポイント)」、「利用者の共通のニーズや目標に合わせたグループワークやピア活動の支援(平均1.98ポイント)」、「就労支援に関する具体的な援助(平均1.93ポイント)」の順となった。その結果、精神障害者地域生活支援センターは広範囲で多岐にわたるサービス・プログラムを提供していることが明らかになった。 また、ソーシャルワーカーのソーシャルワーク実践の構成概念を検討するため34のソーシャルワーク実践スキル項目の回答の因子分析を行った(主成分分析法、規準バリマックス法、直交回転による)。その結果、4因子が最適となり、4つの因子の活用頻度の平均値は、第2因子(信頼関係を築くスキル群)が3.56で最も高く、第4因子(ケースマネージメントのスキル群)が3.26で続き、第1因子(問題予防や課題解決のスキル群)は3.24、第3因子(対人関係技能や自己評価を高めるスキル群)は3.01の順となった。続いて、ソーシャルワーク実践の頻度に影響を与える要因を共分散分析によって分析したところ、有意であるのは精神保健福祉分野における経験年数(df=1、F値=5.21、有意確率=0.023、p<0.05)のみとなった。
|