2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530391
|
Research Institution | University of Shizuoka,Shizuoka College |
Principal Investigator |
佐々木 隆志 静岡県立大学短期大学部, 教授 (50178654)
|
Keywords | 終末ケア / 高齢者 / ケアマネジメント / 介護保険 |
Research Abstract |
本研究は3年計画の研究であり、研究開始1年目は以下の4点を中心に研究を進めた。 1.日本及び海外における終末ケア先行研究の考察。 2.イギリスにおけるケアマネジメントの導入と、その効果及び終末ケア関係性の考察。 3.高齢者保健福祉と介護保険における終末ケアの問題点の把握。 4.研究成果を一般市民に還元・啓蒙を目的として、公開発表会の開催(平成17年2月10日) 1.の研究から、シシリー研究やロス研究を中心に終末ケアの概念整理と、国内外の先行研究を考察した。2.の研究から、イギリスでは1990年以降NHSコミュニティケア改革により、全英にケアマネジメントが導入され、福祉サービスの総合評価、競争原理の導入、民間サービスへの移管推進が行われてきている。さらに従来のケアマネジメントに加えて、終末時のケアマネジメント体制が一部の施設において導入されている。その結果、保健・福祉予算の軽減に寄与していることが部分的に明らかにされている。3.の研究から、日本におけるケアマネジメントの導入は介護保険導入に伴うものであるが、そのアセスメント過程における問題点が多いことが判明した。平成17年度から18年度において介護保険制度が大幅に変わり、サービス利用者に混乱が生じつつある現状下にあることも把握できた。4.の研究では、今日高齢者の死亡場所が1980年代以降在宅から施設に変わってきている現状を報告し、その現実は高齢者本人の終末ニーズに対して、大きくかけ離れている現状を報告した。それゆえ終末ケアマネジメントは重要であり、平成17年度研究では、介護老人福祉施設の終末ケアの現状とケアマネジメントの関係性について聞き取り調査を実施する予定である。
|
Research Products
(2 results)