2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530391
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Research Institution | University of Shizuoka,Shizuoka College |
Principal Investigator |
佐々木 隆志 静岡県立大学短期大学部, 教授 (50178654)
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Keywords | 終末ケア / 家族の看取り / ケアマネジメント / 終末ケア援助計画 |
Research Abstract |
本研究は3年計画の研究であり、研究開始2年目は以下の4点を中心に研究を進めた。 1.日本及び海外における終末ケア先行研究の考察 この研究から、国内の先行研究では近藤克則らの研究を中心に、ターミナルケアにおける家族のニーズ分析の実施及び家族の終末ケアに対する満足度が、ケアの質を向上させている点に着目した。 2.日本の特別養護老人ホームで終末を看取った家族3ケースについてインタビューの実施 この研究から、施設で看取つた3ケースに共通している家族のニーズは、(1)高齢者の終末ケア状態を詳しく知りたい。(2)側にいてあげたい。(3)死期が近いことを家族は詳しく知りたかった。(4)クライエントを少しでも安楽にしてあげたい。(5)施設の方々にもっと終末ケアの状況を深く理解して欲しいとした意見の5点に要約できた。 3.日本の介護老人福祉施設及び介護老人保健施設の施設職員124名に対して、施設における終末ケア課題の調査(集合調査)の実施と分析(予備調査) 自由記述の回答をKJ法により以下のように分類した。(1)医療福祉の連携に関する問題「異職種連携に関する事項」、(2)終末ケアの介護計画「援助方法に関する事項」、(3)家族への連絡と連携に関すること、(4)夜間緊急時の対応「施設の組織管理体制に関する事項」である。 4.研究成果を一般市民に還元・啓蒙することを目的として、公開発表会を開催(平成18年2月17日)しこの企画をホームページにてPRした。 施設職員の終末ケアに対するニーズと、家族の終末ケアに対するニーズではそこに施設中心の管理主義的な面と個々のニーズを満たすための大きな隔たりを筆者は感じている。以上の研究成果をふまえ18年度には全国調査を予定している。
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Research Products
(5 results)