2004 Fiscal Year Annual Research Report
アテネ・オリンピック報道が日本人・外国人イメージに及ぼす影響
Project/Area Number |
16530398
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
村田 光二 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (40190912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 哲郎 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 助教授 (10242083)
向田 久美子 清泉女学院大学, 人間学科, 専任講師 (70310448)
佐久間 勲 文教大学, 情報学部, 専任講師 (60341905)
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Keywords | 日本人イメージ / 外国人イメージ / オリンピック / 愛国心 / ナショナリズム / ステレオタイプ / テレビ報道 / パネル調査 |
Research Abstract |
本研究ではまず、平成16年4月の新学期に2つの大学の学生を対象に予備調査を実施した。その結果を集計分析して、本調査で使用する質問紙の作成を進めた。また、オリンピック参加国の中から、日本選手および各国の選手の活躍などを予想して、対象国を選定する作業も進めた。このようにして、事前調査用紙を完成させた。本調査は、学生調査と一般市民調査の2つを実施した。オリンピック前の事前調査は6月中旬から7月上旬までの期間に実施し、事後調査はオリンピック直後の9月初旬に実施した。学生の事前調査は東京圏を中心とした10校の教員に協力を求め、合計1534名の学生を対象に授業内で実施した。事後調査はその内の687名を対象に郵送で実施し、最終的な有効回答数は389になった。市民の事前調査は、東京都小金井市で有権者名簿から1000名を無作為に二段階抽出して、郵送によって実施した。事前調査に回答のあった522名を対象に事後も郵送で調査を実施して、最終的に387名からの回答を得た。事後調査の内容は、事前調査と同様に準備をしていたが、オリンピックの結果を考慮しながら、調査の直前に完成させた。 以上のようにして、「愛国心」と「ナショナリズム」とをそれぞれ測定できる尺度を事前・事後とも実施することができた。また、日本を含む延べ16ヶ国の人のイメージを、事前と事後とに測定し、その変化を調べることもできた。これら調査の記述的結果については、平成16年12月から研究代表者のウェブサイト(http://sp.misc.hit-u.ac.jp/~Athens04/)で公開している。現在は、これらの結果を分析して、国際スポーツイベントに伴う日本人意識の高揚が、一部の外国人に対するイメージの低下や偏見に結びつかない条件を中心に検討している。また、比較対照条件となる平成17年度調査の準備を進めている。
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