2006 Fiscal Year Annual Research Report
アテネ・オリンピック報道が日本人・外国人イメージに及ぼす影響
Project/Area Number |
16530398
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
村田 光二 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (40190912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 哲郎 一橋大学, 大学院社会学研究科, 助教授 (10242083)
向田 久美子 清泉女学院大学, 人間学部, 講師 (70310448)
佐久間 勲 文教大学, 情報学部, 講師 (60341905)
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Keywords | 日本人イメージ / 外国人イメージ / オリンピック / テレビ報道 / パネル調査 / 身体能力 / 知的能力 / 好感度 |
Research Abstract |
平成18年度は本研究の最終年度で、以下の3つを実施した。 1.データ分析 まず、過去2年度分の学生と市民の各パネル調査について、それぞれ個別の分析を多角的に実施した。その上で、学生調査と市民調査それぞれを統合した分析を実施した。その結果、翌年度調査が比較対照群の役割を果たして、アテネ・オリンピック時の調査における日本人・外国人イメージの変化が意味を持つことが確認された。さらに、それらすべてを統合した分析を実施して、学生調査の方がオリンピック前後の変化が大きい傾向があるが、市民調査と基本的には変わらない変化のパターンを示し、これまでのオリンピック研究の信頼性を示す証拠が得られた。 2.研究成果の発表 アテネ・オリンピック大会前後のイメージ変化の基本的結果については平成17年度に発表したので、平成18年度は個々の現象やトピックに焦点を当てた研究発表を実施した。7月にアテネで開催された国際応用心理学会では、研究発表のリストにあるように、「ギリシャ人イメージの変化」、「愛国心の変化」、「ハンガリー人イメージの変化」をテーマに研究発表した。また、11月に行われた日本心理学会大会では、外国人イメージにおいて「身体能力」という次元が、「知的能力」と相補的に捉えられる場合があるという新しい知見について発表した。これについては2007年1月に開催されたアメリカ社会心理学会(SPSP)でも、別のデータを補強した上で発表した。 翌年度調査の結果については、9月に行われた日本社会心理学会大会で発表した。 3.研究論文の執筆と報告書の作成 過去のオリンピック研究のデータも利用しながら、本研究の成果も取り入れて、外国人イメージの構造に関する研究を進め、これまでの成果を展望する論文を執筆し、一橋大学先端課題研究叢書の中で発表した。 最後の作業として、本研究の成果をまとめ、報告書を作成中である。
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Research Products
(7 results)