2006 Fiscal Year Annual Research Report
相互作用場面での観察者の行為者に対する属性推論と行為者のメタ推論過程の統合的研究
Project/Area Number |
16530413
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
工藤 恵理子 東京女子大学, 文理学部, 助教授 (30269386)
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Keywords | 対応バイアス / 対応バイアスの過大視 / メタ認知 / 属性推論 / 状況要因の考慮 |
Research Abstract |
ハンディキャッピングを題材に、し、行為者(ハンディキャッパー)が行う、観察者側の行為者に対する属性推論のメタ推論について、特にハンディキャップの顕現性が高い場合に行為者が自分のハンディキャップが考慮されると過度に予測する可能性について実験的検討を行った。仮説では、課題の実施前はハンディキャップの顕現性が高いため、ハンディキャップを考慮してもらえると予測するが、課題後はハンディキャップの相対的顕現性が高まるため、ハンディキャップはあまり考慮してもらえないと予測すると考えていた。しかし、結果は逆の方向であり、課題前の方が悲観的な予測が認められた。 さらに、状況の要請に応じた自己呈示についてもハンディキャップの場合と同様に、状況要因の顕現性が高い場合に、状況要因が観察者に考慮されると予測するようになるかどうかを実験的に検討した。具体的には、状況要因である要請が観察者に考慮される程度の予測が自己呈示前と自己呈示後では異なるかを検討する実験室実験を行った。自己呈示前の予測においては、状況要因(要請)が顕現的であるため、観察者によって状況要因が考慮される程度を大きく予測するという仮説であったが、結果は、仮説と異なり、状況要因の考慮についての予測は条件間ではっきりした違いは認められなかった。 上記の2つの実験研究に加え、これまでの研究成果を学会で報告するとともに、要請に応じた自己呈示における対応バイアスの過大視についての実験結果を英語論文にまとめた。さらに、行為者の透明性の錯覚の推測における観察者との親密さの影響についての論文が実験社会心理学研究掲載された。
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Research Products
(1 results)