2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530448
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
恒藤 暁 大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (70372604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 幸弘 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 講師 (00368416)
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Keywords | 遺族支援サービス / 死別 / 遺族のニーズ / 介入効果 / サポートグループ / ホスピス / 喪失体験 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
今年度、遺族支援サービスのニーズに関して、遺族を対象とした質問紙調査を実施し、特に医療スタッフが提供するサービスのニーズについて探索的な検討を行った。対象はホスピスにて癌で亡くなった患者の家族である。郵送による質問紙調査の結果、後述の質問項目に対して、157名から回答が得られた。性別は男性45名、女性112名、年齢は21〜85歳で平均54.8歳であった、故人との続柄は、故人から見て配偶者が76名、子が58名、親が6名、その他が17名であった。今回の調査では、「医療スタッフによる遺族のケアとしてどのようなことが望ましいと思いますか?」と尋ね、設定した各種サービスからの選択を求めた。また、当該ホスピスで実施されているサポートグループへの参加状況についても尋ねた。主な結果は以下の通りである。望ましいサービスとして、最も多く回答が得られたのは「病院で話を聞く」(45%)であり、次いで「電話で相談にのる」(36%)、「生活の役に立つ知識や情報を提供する」(33%)であった。また回答者のおよそ4人に一人が、「精神科医やカウンセラーの紹介」や「遺族同士が語り合う小さな会(サポートグループ)の開催」も遺族ケアとして望ましいと考えていた。当該ホスピスでのサポートグループへの参加状況に関しては、回答者の26%が「参加したことがある」と回答し、32%が「まだ参加したことはないが、いずれは参加してみたい」と回答した。これらの結果から、全ての遺族が遺族支援サービスを望んでいるわけではないが、多様なサービスに対するニーズが存在することは事実であると考えられる。今後の課題として、ホスピス以外の遺族を対象としたニーズ調査を実施するともに、どのような遺族支援サービスが実際に有効であるのかについても検証していく必要がある。
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Research Products
(7 results)