2004 Fiscal Year Annual Research Report
現代型問題行動と生徒指導モデル-教員支援に関する臨床教育学的研究-
Project/Area Number |
16530507
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
松浦 善満 和歌山大学, 教育学部, 教授 (40243365)
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Keywords | いじめ / 不登校 / 引きこもり傾向 / 生徒指導 / 現代型問題行動 / 軽度発達障害 |
Research Abstract |
今日「現代型問題行動」(森田1992)は1990年代とは異なる様相を帯びてきている。本研究では2000年代における児童生徒における問題行動の特徴を(1)小学校低学年に顕著に見られる軽度発達障害による2次障害への誤った教師と保護者の対応、(2)小学校高学年女子グループにおける親密空間におけるいじめ問題、(3)中学校における登校拒否から引きこもり傾向の生徒の問題、(4)高校生における学習・進路・就職への無力化の問題、以上4点に定め、類型化を試みる。今回の研究においてもこれらの4つの傾向は小中高校において経過的に生起する点では全国的に共通する傾向にあることも明らかになりつつある。 17年度研究においては上記の基本的研究フレームを設定し、5つの学校への聞き取りならびに質問紙調査を実施した。なかでも不登校生徒を多く抱えその回復に実績を上げている北海道H高校へは連続的に調査に入り一定の研究成果を報告書にまとめた。そのほか泉南市のT小学校、奈良市のR小学校、同S中学校、をフィールドにこれらの問題傾向に関して、聞き取りならびに予備的調査を実施し報告書にまとめた。 また森田らと協同で、文部科学省が長年実施してきた生徒指導に関する全国経年調査の地域エリアにおけるメッシュデータならびに、経年調査データの比較をおこなった。これらの分析結果に関しては報告書に投稿したのでまもなく発行される。 次年度は上記4つの問題に対応する生徒指導における実態調査を実施し、有効な指導方法のマニアルを作成する予定である。
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Research Products
(1 results)