2004 Fiscal Year Annual Research Report
少人数習熟度別で編成される学習集団での授業指導と学級指導との相互作用に関する研究
Project/Area Number |
16530510
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
深澤 広明 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (70165249)
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Keywords | 学習集団 / 少人数習熟度別指導 / 学級指導 / 朝の会・終わりの会 / 授業指導 / 授業研究 |
Research Abstract |
1.学級を基盤とする学習集団の典型的な授業実践については、フィールドワークを通して、たとえば、教科指導に引き続きの「終わりの会」そして翌日の「朝の会」から教科指導へという一連の流れをビデオで記録し、それを文書化し、本研究の基礎資料を作成することができた。 2.学級を解体し、「少人数習熟度別」等の学習集団での授業指導と「朝の会」「終わりの会」等の学級指導についても、フィールドワークを通してドキュメンテーションを図った。 3.それらの記録について、ビデオも視聴した「第三者的」な教員たちによるコメントを得ることで、「少人数習熟度別」実施しているかいないかに関わらず、「学級指導」の重要性を再確認するものとなった。 4.中学校の「終わりの会」で授業の「反省・評価」をする場面にあっては、学級を解体している授業について生徒の反応が鈍いようである。ただし、「少人数習熟度別指導」の終了時間のずれが生じて、一方の学習集団が他方の学習集団へ戻ってくる様子を観察すると、生徒が他方の授業に持っている関心の度合いは高いように思われる。 5.学級を解体してのコース別の授業においても、グループ学習の形態をとる場合、グループを学級別で編成することで、子どもの学習が安定する事例と知見を得ることができた。 6.学級指導や「朝の会」「終わりの会」の進め方に関して、1980年頃の録音テープを発掘することができ、そこで展開されている教育方法について文書化し、今日とられている教育方法と比較するための手がかりを得ることができた。 7.学習集団に関する新たな展開についての文献を得ると同時に、その知見をめぐる議論を行うことで、授業研究や学級分析の視点を深めることができた。 8.ビデオの収録と文書化にあたる人員を一連の作業と捕らえて旅費と謝金を支出することで、より現場の雰囲気を伝える基礎資料の作成ができた。
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Research Products
(1 results)