2006 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカの大学教育の改善とティーチング・アシスタント制度の研究
Project/Area Number |
16530523
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Research Institution | Japan Professional School of Education |
Principal Investigator |
吉良 直 日本教育大学院大学, 学校教育研究科, 教授 (80327155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 秋男 日本大学, 文理学部, 教授 (50169869)
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Keywords | ティーチング・アシスタント(TA)制度 / 教授開発センター / 大学教員の育成 / 訓練プログラム / 学部教育の改善 / 大学院生 / ファカルティ・ディベロップメント(FD) / 日米のTA制度の比較 |
Research Abstract |
平成18年度は、研究代表者・吉良直、研究分担者・北野秋男、研究協力者・和賀崇が「アメリカTA制度研究会」として活動を続けた。8月下旬に東北大学で開催された日本教育学会第65回大会では、「アメリカの大学のティーチング・アシスタント制度の実証的研究-訓練・養成、大学教員準備プログラム、奨学金を中心に-」と題して共同研究として口頭発表を行った。本発表では、吉良が訓練・養成制度の概要について、和賀が大学教員準備プログラムの概要について、そして北野がTA奨学金を含む奨学金制度に関して実証的研究に基づいて発表を行った。 さらに、アメリカTA制度研究会は、フランスにおけるTA制度に相当するモニター制度について研究している名古屋大学の夏目達也教授と共に、日本、アメリカ、フランスの国際比較の視点から教育助手制度について研究し、6月下旬に広島大学で開催された日本比較教育学会第42回大会で「教育助手制度による学部教育の質的向上に関する日米仏比較研究」と題して共同研究として口頭発表を行った。この国際比較研究は、中央政府主導の日本とフランス、大学主導のアメリカという制度的違いと、教育助手が単独で授業をすることを含む実質的な業務を任されているアメリカとフランス、業務が限定的な日本といった教育助手制度の実態の違いを浮き彫りにし、今後の研究に有効な視座を提示した。 さらに、平成18年度の重要な成果は、平成16年度からの3年間の研究成果をまとめた最終報告書の作成であり、平成19年3月に刊行した。今後、TA研究、FD研究に関係する機関や研究者に配布した後、平成19年度の学会発表の際にさらに配布する予定である。この3年間の成果を土台として、平成19年度からの新たな3年間の科研費による研究を進めていく所存である。
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