2004 Fiscal Year Annual Research Report
キュレーション実習を導入した美術科単元モデルの開発と普及にむけての実践的研究
Project/Area Number |
16530590
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
赤木 里香子 岡山大学, 教育学部, 助教授 (40211693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 健二 岡山大学, 教育学部, 助教授 (90273424)
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Keywords | 美術教育 / 美術館と学校の連携 / 映像メディア表現 / キュレーション / 教員研修 / 展覧会 / 中学校美術科 / 単元モデル |
Research Abstract |
平成16年度においては、全体計画のうち以下のパーツについて研究を実施した。 1.<鑑賞とデジタル表現>の単元モデルの設計・実施・検証 岡山大学教育学部附属中学校における、過去2年間の美術科カリキュラム試行の結果に基づいて、美術館における鑑賞学習体験と、その前後のデジタル画像の撮影、さらには撮影した画像のデジタル編集による表現学習を組み合わせた単元モデルの設計を進めた。1年生対象の岡山県立美術館における鑑賞授業を平成17年1月に、2年生対象の大原美術館における鑑賞授業を2月に実施した。デジタル表現学習との組み合わせ方を多様に展開できることが確認され、単元モデルの大枠を固めることができた。 2.<キュレーション実習>の単元モデルの設計・実施・検証 3年生選択美術の授業において、前期後半と夏季休暇中に<キュレーション実習>を試行した。展示企画コンセプトを明確化する授業の後、岡山市の商店街イベントの一環として、生徒自身の企画・運営による作品展示とヴィジュアル・シンキング型のギャラリートーク、小学生対象のワークショップが実施された。この単元モデルの検証を踏まえて、次年度の本格実施に取組む予定である。 3.教員研修プログラムの企画・実施・検証 岡山県教員を対象として開講された10年経験者研修の一環として、岡山県立美術館における鑑賞体験を導入し、小学校教員に対しても、鑑賞と表現を結びつける方策について普及した(平成16年8月実施)。さらに、岡山大学教育学部附属中学校主催の教育実践研究会において、岡山県内の中学校美術科担当教員を対象に、本研究の開発する単元モデルの普及を図るプログラムを企画・実施した(平成17年2月実施)。 4.国内・海外訪問調査 単元モデル開発と教員研修プログラムの企画・検証に関わって、先駆的な活動を行っている国内外の諸機関を訪問調査した。特に、小中学校に対して積極的なアウトリーチ活動を行っている金沢21世紀美術館と、豊富な教員向けコンテンツをWebで提供しているアメリカのゲティ・センターにおける関係者への聞き取り調査から、単元モデルのパッケージ化に関する示唆を得た。
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Research Products
(1 results)