2005 Fiscal Year Annual Research Report
キュレーション実習を導入した美術科単元モデルの開発と普及にむけての実践的研究
Project/Area Number |
16530590
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
赤木 里香子 岡山大学, 教育学部, 助教授 (40211693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 健二 岡山大学, 教育学部, 助教授 (90273424)
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Keywords | 美術教育 / 美術鑑賞 / 中学校美術科 / 単元モデル / キュレーション / 美術館と学校の連携 / 教員研修 / 国吉康雄 |
Research Abstract |
平成17年度においては、以下のパーツについて研究を実施した。 1.<鑑賞とデジタル表現>の単元モデルの設計・実施・検証 研究協力者である森弥生の異動に伴い、実践研究の場を岡山大学教育学部附属中学校から岡山市立岡北中学校に移したため、本年度は検証にあたる研究を中心とした。鑑賞学習と表現学習を有機的に結びつけた単元モデルを開発し、より効果的にカリキュラムに位置づけるために、従来から実施されてきた美術鑑賞教育の整理・体系化を試みた。研究成果については、8月6日に開催された日本美術教育学会奈良大会にて口頭発表。論文「美術鑑賞教育のタイポロジー」を学会誌『美術教育』に投稿、採択された。 2.<キュレーション実習>の単元モデルの設計・実施・検証 岡山市立岡北中学校1年生必修美術の授業において、2学期10月末に岡山県立美術館での校外学習を実施。「岡山美術百科」展鑑賞にあたって、ヴィジュアル・シンキング型ギャラリートークを体験させるとともに、美術館の機能について気づかせることを目的とした。3学期には、3月10日から同館で開催される「国吉康雄」展に関連して、「中学生の中学生による中学生のための鑑賞ワークシートづくり」の授業を実施。成果については、NAEAシカゴ大会にて口頭発表した。さらに次年度前半に、美術館の機能について意識化させる授業を組む予定である。 3.教員研修プログラムの企画・実施・検証 岡山県教育センターと岡山大学教育学部の共催による中高美術教員対象の研修講座を実施。美術鑑賞教育タイポロジーに関する講義と、キュレーション実習に関わる体験的活動について普及した(平成17年8月実施)。 4.国内・海外訪問調査 単元モデルと教員研修プログラムの実施・検証に関わって、先駆的な活動を行っている諸機関を訪問調査した。 なお、3月末にアメリカ合衆国イリノイ州シカゴで開催されたNAEA(National Art Education Association)の大会にて、赤木、山口、森の3名でカリフォルニア大学チーコ校の徳雅美氏のコーディネイトによる共同発表(Voices from Asia : Diversity in Visual Culture in Art Education)を行い、上記の実践で中学校1年生の作成した中学生向けワークシートについて報告した。
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Research Products
(1 results)