2006 Fiscal Year Annual Research Report
教員養成系学部学生の教科カリキュラム編成能力開発に関する研究
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16530598
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
服部 勝憲 鳴門教育大学, 教員教育国際協力センター, 教授 (10284332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 昇 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (60221256)
秋田 美代 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (80359918)
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Keywords | 教科カリキュラム / 算数科カリキュラム / 算数科カリキュラム観 / 教員養成カリキュラム |
Research Abstract |
授業観を評価する10個の調査項目を用いて、次のように授業観についての3つのタイプを抽出した。 (1)教師主導・説明練習評価尺度得点が高いType-Aの抽出 (2)2つの評価尺度得点がともに平均的な位置にあるType-Bの抽出 (3)生徒主体・活動支援評価尺度得点が高いType-Cの抽出 これらの観点から考察すると、小学校教師の場合は39.4%が、中学校教師(数学科)の場合は、36.9%がType-A, Type-B, Type-Cとして抽出された。それに対して学部学生の場合は28.4%(全211名中)であり、かなり少ないことがわかる。すなわち学部学生の場合は、タイプとして見られるような明瞭な授業観を持つに至っていないといえる。また学部学生の算数科カリキュラムのとらえ方、算数・数学の授業観、算数・数学のカリキュラム評価尺度得点等による分析結果を総合的にみるとき、次のことが明らかになる。学部学生の算数科カリキュラム観(とらえ方)は、小学校教師、中学校教師の場合に比べて、拡散的である。視点を変えれば柔軟性に富んでいるとみることができ、またカリキュラム評価尺度得点からも、特に評価の場面や時間、及び評価の改善に関する評価尺度では小学校教師、中学校教師の場合に比べて、かなり高い得点(自己評価による)を示している。このことから評価とそれによる改善に関しての可能性についての期待を示しているとみることができる。これらのことからも、教員養成系学部において、望ましいカリキュラム観(認識)や授業観を育てていくための考え方やその展開のための教員養成カリキュラム(教育計画・シラバス)の開発とともに、一貫性のある教科カリキュラムに関する教育のあり方が非常に重要なものになるといえる。
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Research Products
(5 results)