2005 Fiscal Year Annual Research Report
美術館と学校が連携して進める美術鑑賞教育の実践的方法論の開発
Project/Area Number |
16530599
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
山木 朝彦 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (20158083)
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Keywords | 美術教育 / 鑑賞教育 / 美術館 / 教材開発 / ワークシート / 教育普及 / テイト・ギャラリー / 学芸員 |
Research Abstract |
1.積極的に学校との連携を推し進めてきた美術館が,現在,どのような具体的な方法によって学校連携を展開しているのか,美術館4館(世田谷美術館・川崎市岡本太郎美術館・宇都宮美術館・東京都写真美術館)を抽出して,各館の推進役となっている学芸員に対面によるインタビュー形式の調査を行った。また,学校との連携を前提にして創設された横浜美術館子どものアトリエの基本となるコンセプトを調査するために,創設準備期の子どものアトリエ研究会委員にインタビューを行った。それらの成果を『学校と連携を進める美術館-フロンティア国内五館の取り組み』というテーマ名を付して,第一次報告書として公表した。 2.前年度に調査したテイト・ギャラリーの教育普及についてさらに研究を深め,大学美術教育学会誌38号に『テイト・ギャラリーの歴史及びその変貌と教育機能の現代化』という論題の論文として投稿し,掲載された。この内容は,現代,テイト・ギャラリーの学校連携の要となっている教師用ガイドが作成される前提として,テイト・ギャラリーの歴史を俯瞰し,美術館の現代化と教育普及活動の緊密な関係性を論じたものである。 3.美術館と学校が連携して鑑賞学習の指導と支援をするための教材として編まれた徳島県立近代美術館発行の「鑑賞シート」の作成手順と授業での用いられ方を文章と映像で記録し,その意義を認め,内容を吟味した。 4.テイト・ギャラリーが開発した子ども向けの鑑賞用ワークシートの設問の構成と発達段階に照らした適宜性,鑑賞対象となる作品特性と問いの関連性について検討し,その研究成果を第28回美術科教育学会京都大会にて発表した。
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Research Products
(1 results)