2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530614
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
大城 英名 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (80185256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 芳夫 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (20004129)
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Keywords | 視覚障害児 / 触覚認知 / 視覚認知 / 視機能評価 / 触覚形態弁別 / 視覚活用 / 養護学校 / 教育的評価 |
Research Abstract |
本年度は、検査評価と指導プログラムをワンセットにするための2つの指導プログラムについて検討を行った。すなわち(1)盲児童生徒用「触覚認知検査」に対応した「触覚認知指導プログラム」と、(2)弱視児用の「視覚認知検査」に対応した「視覚認知指導プログラム」である。今回検討した指導プログラム作成の成果は、次の通りである。 (1)触覚形態弁別指導プログラム:点字の触覚弁別のまだ十分でない中途失明者の触覚弁別力を評価する検査に基づいた指導プログラムを作成した。この指導プログラムは、(1)幾何学的な図形の弁別及び同定の力を高めていく教材、(2)線図形パターンの弁別及び同定の力を高めていく教材、(3)点字コードの弁別及び同定の力を高めていく教材、から構成した。この教材を用いての指導は、教材(1)→(2)→(3)の順に進めるようにし、最終的には点字パターンを触覚弁別する力まで高めるようにすることである。そのため、各教材の刺激図形の大きさも触角弁別力が高まるように4種類のものを作成し、段階的に教材を選択して活用できるようにした。 (2)視覚認識発達指導プログラム:視覚障害児の視覚活用を評価する検査に基づいた指導プログラムを作成した。今回検討したのは次の8つの領域に関連した視機能を高める指導内容である。すなわち、(1)光やパターンの知覚、(2)眼球運動、(3)対物認知、(4)視覚的注意、(5)ヴィジュアル・キャパスティ、(6)視空間知覚と視覚-運動協応、(7)視覚的コミュニケーション、(8)二次元描写の知覚、などである。今回、各領域における具体的な指導活動(使用教材、指導方法、評価の方法)についても整理し、その活用の有効性を事例的に確かめた。 本研究は次年度が最終年度であるので、これまでに作成した「触覚及び視覚認知検査」と今回の「指導プログラム」をワンセットし、教育現場で活用できるようにする予定である。
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