2004 Fiscal Year Annual Research Report
音声認識技術を用いた聴覚障害学生支援に関する実践的研究
Project/Area Number |
16530617
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福島 智 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (50285079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊福部 達 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (70002102)
井野 秀一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (70250511)
金澤 貴之 群馬大学, 教育学部, 助教授 (50323324)
黒木 速人 東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員 (00345159)
森 壮也 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 開発研究センター, 副主任研究員
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Keywords | 音声同時字幕システム / 聴覚障害学生 / 情報保障 / 高等教育 / 遠隔地支援 / 中間支援者 |
Research Abstract |
本研究では,「音声同時字幕システム」による情報保障を遠隔地から利用しつつ,聴覚障害学生の隣に中間支援者を設けることを提案し,実際の障害学生への支援に試行的に利用しながら,当事者にとって,快適に講義が受けられる支援体制モデルを提案することを目的として,本年度は以下の点について実施した。 [研究1]高等教育における音声同時字幕システムの適用化のシステム構築 1)高等教育における聴覚障害学生支援の場合,同時復唱は遠隔地で行いつつも,同時修正は講義を行っている教室内で行う方法がより効果的であるとの前提に立ち,実際の大学の講義場面を利用して,複数の通信手段による通信実験を行い,安定した運用を行うための通信環境の最適化を検討し,安定した通信環境を実現させた。 2)教室内で起こった出来事とそれに対する中間支援者,聴覚障害学生の反応・行為をビデオに記録し,分析した。その結果,i)中間支援者は字幕の修正作業に追われ,聴覚障害学生にその他の周辺情報を提供するだけの余裕はほとんどない。逆に,ii)聴覚障害学生自身は宇幕をから目をそらす余裕があるため,ある程度本人自身が周辺情報を収集することができる。とはいえ,iii)その場で発せられた音情報が文字化されるのに10秒くらいの時差があるために,発言者が誰か確認できないなど,追い切れない周辺情報も発生してしまう,といったことが明らかになった。 [研究2]高等教育における音声同時字幕システムの恒常的運用にむけた検討 聴覚障害学生が実際に受講する講義の情報保障手段として,[研究1]の結果に基づいて全14回の実運用を行った。その中で,作業の効率化を図るための工夫としてのチェックシートの作成,中間支援者や遠隔地での復唱者が支援しやすいためのネットワークカメラの使用など,毎週恒常的に行われる運用のための改善を図った。
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Research Products
(2 results)