2004 Fiscal Year Annual Research Report
代数体のイデアル類群と数論的関数についての研究とその応用
Project/Area Number |
16540007
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田谷 久雄 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (40257241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗政 昭弘 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50219862)
今井 秀雄 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10093668)
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Keywords | 代数体 / 類数 / イデアル類群 / p進L関数 / 岩澤不変量 / Zp拡大 / デザイン / 局所体 |
Research Abstract |
今年度はまず新規に導入した計算機設備を利用し、代数体のイデアル類群とp進L関数の一つの姿である岩澤多項式の計算を試みた。計算は主に虚2次体でp=2及び3の場合を行ったが、残念ながら現時点では特に系統だった情報を発見できていない。しかしながら、福田氏との共同研究で以前その存在を確認した岩澤ν不変量が負となる例が散見していることがわかった。そこで、今後はこのような代数体を構成的に得る原理について探求したい。一方、実2次体についてはGreenberg予想との関係からその円分Zp拡大体の岩澤不変量を調べることが重要な課題であった。これに関して、p=3の場合にはすべての岩澤不変量がゼロとなる実2次体の自然密度の下からの評価が本研究代表者によって与えられている。そこで、この評価がどの程度よいものであるかを類数の可除性に関するCohen-Lenstra Heuristicsと照らし合わせて考察を行った。その結果、この予測的な割合と比較すると、我々の評価はかなりよいものであることが確認できた。これらの分析結果は、類数の非可除性に関するこれまでの研究成果の紹介とともに第3回北陸数論小研究集会において発表を行った。また、類数の非可除性に関する研究では、近年半整数ウエイトの保型形式を利用した評価が画期的な成果をあげているが、この方面の第一人者であるソウル大学(韓国)のD.Byeon氏を招き、特にp=2の場合に関する研究討議を実施した。この討議は非常に有益であったので、次年度の研究に活かしたい。その他に、分担者の宗政氏は格子の構成に関連し有限ユニタリー群から得られる球型5-デザインや符号から得られる新しい擬似対称デザインの構成を与え、また今井氏は代数体の局所理論である局所体の決定問題に関する研究を行った。
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Research Products
(3 results)