2004 Fiscal Year Annual Research Report
ガロアの逆問題の不分岐解とその類体塔問題への応用に関する研究
Project/Area Number |
16540017
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
野村 明人 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (00313700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 達郎 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (90015909)
平林 幹人 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20167612)
藤崎 礼志 金沢大学, 自然科学研究科, 講師 (80304757)
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Keywords | 埋め込み問題 / 類数 / 類体論 / 不分岐拡大 |
Research Abstract |
当該研究課題に関する平成16年度の主な研究実績の概要は次の通りであり,成果については現在論文作成中である. 先ず、代数体の埋め込み問題に関して、局所的な群拡大が分裂している場合に不分岐解を持つための十分条件を考察した.次にその応用として、3次巡回体上の不分岐3拡大の存在について考察した.特に位数が81以下の群について計算代数ソフトGAPを利用して計算を行い、GAPナンバー[27,2][27,3][81,2][81,3][81,4][81,9][81,10]の群をガロア群に持つような不分岐拡大が存在する十分条件を与えた.ここで得られた結果の系として、Naito(1987)の結果のp=3の場合の別証明および若干の拡張を得ることができた.Naitoの結果は、2つの3次体のイデアル類群の構造に関するある種の反射定理であり、類数の27による可除性の関係と捉えることもできる.ここで得られた拡張は次のように述べることができる. FとKをある関係を満たす2つの3次巡回体とする.このとき、Fの類数が81で割り切れる必要十分条件は、K上の不分岐ガロア拡大でガロア群が[81,9]と同型なものが存在することである. ここで、群[81,9]は非アーベルな群であり、これまでの類数に関する反射定理の枠組みを超えるものである.これは類体論のある種の一般化の方向性を示唆しているように見える.
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Research Products
(6 results)