2006 Fiscal Year Annual Research Report
ホモロジー代数および表現論手法による二次形式に関連した多元環の研究
Project/Area Number |
16540019
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
佐藤 眞久 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 教授 (30143952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩永 恭雄 信州大学, 教育学部, 教授 (80015825)
若松 隆義 埼玉大学, 教育学部, 教授 (00192435)
宮本 泉 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 教授 (60126654)
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Keywords | 環論 / 2次形式 / 多元環 / カルタン行列 / コクセター行列 / フロベニュース多元環 / ホモロジー代数 / 非可換代数幾何学 |
Research Abstract |
表現論、ホモロジー代数、準フロベニュース環、群論の研究者で研究グルーブを作り組織的に多元環論の研究を行った。研究の成果の交流を図るため「第39回環論および表現論シンポジューム」(平成18年9月広島大学)の運営委員として開催の指揮をした。また、シンポジュームとして「環論とその周辺」(平成18年11月名古屋大学)をプログラム責任者として開催し、環論周辺分野の重要な理論を、専門家に講義形式で基本から解説を依頼した。これをもとに、環論周辺分野での最近の目覚まし研究の発展の成果を共有し、若手の研究者に基本文献として、いつでも参照して本質的考えを学び、これらの成果を取り入れた質の商い研究が出来るようにすることを目的として、報告集の形で教科書的な著作を残した。 また、非可換環論の側近分野である可換環論の成果を取り入れるために、「第28回可換環論シンポジューム」(平成18年11月束京都八王子市)に参加した。 研究結果として、多元環のカルタン行列とコセター行列を用いて、カルタン行列から作られる2次形式が非負債となる条件とコセター行列の固有値との関係を考察し、この条件を満たす多元環の新しい性質を見いだした。更に、これらで得られた成果をもとに今後の進展をはかるために、近年急速に発展した非可換代数幾何学との関係を模索するため、この研究の第一人者でアメリカから帰国した日本で唯一の専門家である毛利出氏(静岡大学)を招聘して、この分野の情報提供を講義の形で行って貫い、フロベニュース多元環の考察を通じて研究の交流をはかった。裾野の違う分野が、フロベニュース多元環や楕円関数の分類といったことを通じて結びつき、深い関係があることがわかり、今後の進展が期待される。 カルタン行列式問題やアウスランダー予想について引き続き研究を継続し、大貫氏(鈴鹿高専)を招聘し研究の継続をはかった。
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