2004 Fiscal Year Annual Research Report
Stanley-Reisner環の極小自由分解に関する研究
Project/Area Number |
16540028
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
寺井 直樹 佐賀大学, 文化教育学部, 助教授 (90259862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 達治 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80039370)
中原 徹 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50039278)
市川 尚志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20201923)
吉田 健一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (80240802)
柳川 浩二 大阪大学, 大学院・数理科学研究科, 助手 (40283006)
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Keywords | Stanley-Reisner環 / Buchsbaum / 線形自由分解 / 極小自由分解 / Cohen-Macaulay |
Research Abstract |
本研究の目的は、Stanley-Reisner環の極小自由分解についてその可換環論的、組合せ論的性質を考察し、組合せ論的応用を探ることにあった。本年度は線形自由分解をもつBuchsbaum Stanley-Reisner環について研究した。 本研究において、まず、Buchsbaum Stanley-Reisner環についての重複度の下限を求め、それが、ちょうど下限の値をとるとき、線形自由分解をもつことを示した。また、下限の値をとるときの特徴付けをa不変量を用いて与えた。Buchsbaum Stanley-Reisner環が線形自由分解をもつ必要十分条件を対応する単体的複体及びそのまつわり複体の被約ホモロジー群の言葉で与えた。それは日比の判定法を精緻化したものとなっている。またBuchsbaum Stanley-Reisner環が線形自由分解を持つ必要十分条件をアレクサンダー双対複体の言葉を用いて与えた。 さらに、線形自由分解をもつBuchsbaum Stanley-Reisner環のなかで、特にStanley-Reisner環の次元をdとするとき、d線形自由分解をもつものについて重点的に調べた。その結果、それらは、常にd線形自由分解をもつあるCohen-Macaulay Stanley-Reisner環のなかに含まれていることがわかった。また、二つの線形自由分解をもつBuchsbaum Stanley-Reisner環のあいだのStanley-Reisner環もBuchsbaumでd線形自由分解をもつことがわかった。この応用として3次元の線形自由分解をもつBuchsbaum Stanley-Reisner環のh列を決定した。
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Research Products
(7 results)