2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540033
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
市村 文男 茨城大学, 理学部, 教授 (00203109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 浩忠 香川大学, 教育学部, 教授 (00180224)
小屋 良祐 横浜市立大学, 国際総合科学部, 準教授 (50254230)
隅田 浩樹 徳島大学, 理学部, 助教授 (90291476)
相羽 明 茨城大学, 理学部, 助教授 (90202457)
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Keywords | 正規整数底 / p-整数環 / 単項化定理 / descent |
Research Abstract |
素数pを以下、固定する。代数体Fに対して、Q'_F=Q_F[1/p]をそのp-整数環とする。有限次Galois拡大N/Fが、p-正規整数底(p-NIBと略す)を持つとは、Q'_Nが群環Q'_F[Gal(N/F)J]上でcyclicになる事である。今年度は次年度の研究につなげるため、p-NIBについての基本的な事柄を研究した。主要な結果を2つのべる。 (1)m=P^eをPの巾、Fを1のm乗根Smを含む代数体とする。この時、m次巡回拡大N/Fがp-NIBを持つための条件を、そのkummer生成元を用いて具体的に記述した。その応用として、次の定理を得た。H'_F/FをFのp-絶対類体とする。exponent mの任意のアーベル拡大N/Fに対して、その持ち上げNH'_F/H_F'は必ずp-NIBを持つ。(これは、類体論に於る単項化定理のp-整数環版である。)特に、Fの類数が1の時、exponentがmのアーベル拡大N/Fはp-NIBを持つ。 (2)Fを一般の代数体、K=F(Sm)とする。m次巡回拡大N/Fに対して、NK/Kがp-NIBを持つか否かは、(1)の結果を用いて判定できる。そこで、NK/Kがp-NIBを持つ時、N/Fもp-NIBを持つかというdescentの問題が生ずる。pが拡大次数[K: F]を割らない時に、この問題を肯定的に解決した。pが[K:F]を割る場合には、NK/Kがp-NIBを持ちかつN/Fが持たない例をたくさん構成した。その際、'97年に行った岩澤不変量についての隅田氏との共同研究の成果を用いた。なお、descentに対する妨害因子の記述は今後の課題である。
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Research Products
(2 results)