2006 Fiscal Year Annual Research Report
特異点理論とパンルベ方程式-初期値空間のLie理論的構成
Project/Area Number |
16540049
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 浩嗣 北見工業大学, 工学部, 教授 (50210472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 範男 北見工業大学, 工学部, 助教授 (80211986)
渡辺 文彦 北見工業大学, 工学部, 助教授 (20274433)
河井 信吾 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (60302931)
庵原 謙治 神戸大学, 理学部, 助手 (00322199)
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Keywords | 単純楕円特異点 / double loop群 / kouble loop algebra / 不安定G-束 / 安定G-束 / 楕円曲線 |
Research Abstract |
Gを単連結、単純Lie群、gをそのLie環とする.double loop代数の2次元中心拡大に2次元のderivation部分を加えた無限次元のLie環e(g)(double loop群E(G)とSL(2,Z)が自然に作用する)から出発して、単純楕円特異点のLie環論的構成のための要となる楕円曲線上の不安定正則主G-束の特徴付けを行った。即ち、e(g)からdouble loop代数上のC*束e*(g)が自然に定まり、このe*(g)上には、double loop群の作用がinduceされる。その作用によるe*(g)上のE(G)不変式環はaffine Lie algebraの指標で生成されることが分かる。さらに、affine Lie algebraの基本指標達x0,x1,…,xlを用いてe*(g)からCx… xC(l+1-times)への正則写像を定義し、Atiyah-Bottのリーマン面上のYang-Mills理論を楕円曲線上で考えることにより、正則写像の,0-fibreは、楕円曲線上の不安定正則主G-束の成す無限次元多様体であることが証明出来た。単純特異点の場合には幕零多様体が重要な役割を果たしたが、単純楕円特異点においては、不安定主G-束の成す無限次元多様体が重要な役割を担うのである。この研究過程に於いては、e*(g)上のE(G)-軌道の幾何学が重要な役割を果たしており、副産物として、楕円曲線上の正則安定G-束の分類が得られた.この結果は、Atiyahの楕円曲線上の正則安定ベクトル束の分類の一般化を与えるもので、代数幾何に於ける楕円曲線上の正則安定G-束coarse moduleをさらに精密化したものである.
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Research Products
(1 results)