2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540054
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
竹内 伸子 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70216852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉屋 周一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127422)
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Keywords | 線織面 / 円織面 / 特異点 / サイクライド / ルジャンドル特異点論 / 空間的イソトピー / 微分幾何学 / 3次元ミンコフスキー空間 |
Research Abstract |
直線の1径数族が作る線織面および円の1径数族が作る円織面にあらわれる特異点のタイプの分類およびその周辺の微分幾何的な特徴の研究を継続して行った。具体的な例として、回転面の上の微分幾何的な特徴をもつ曲線に沿ってある方法によって直線をはやしてつくられた線織面の微分幾何学的特徴およびあらわれる特異点について考察した。円織面は具体的に知られている例が少ないので、パソコンを用いて、なるべくたくさんの例を作成し、それを用いて、特にサイクライドと呼ばれる4次の代数曲面である円織面についての研究を深めた。また、線織面上の特異点を通る直線が曲率線になっているという事実に対応させて円織面上の特異点を通る円がどのような微分幾何学性質を持つかについて具体例をつくりながら研究した。さらに、線織面から円織面、逆に円織面から線織面をつくるいくつかの方法を考察して、それらの具体例をつくり、それぞれの特異点および微分幾何学性質について調べた。 またn次元双曲空間内の一般の部分多様体にルジャンドル特異点論の応用として、ホロ球面的曲率を定めその幾何学的性質を考察した。さらに3次元ミンコフスキー空間内の空間的曲線の空間的正則ホモトピーと空間的イソトピーについて研究し、空間的イソトピーはユークリッド平面に落とした平面曲線の正則イソトピーと同値であることを示した。 また近年、形を正確に数学的にとらえることが建築設計やデザイン、コンピュータグラフィックスやCTスキャンなどにおいてますます重要となってきており、形の数理としての微分幾何学の必要性が再認識されているが、世の中の形は特異点をもっている場合がはるかに多く、従来の微分幾何学の対象である滑らかな曲線、曲面のみの研究では不十分であることを述べ、「切る、見る、触れる」という3つのキーワードを用いて「形」を理解する方法を示した。
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Research Products
(3 results)