2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540071
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
寺垣内 政一 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (80236984)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 洋 東京農工大学, 工学部, 助教授 (60266913)
|
Keywords | 結び目 / デーン手術 / 双曲3次元多様体 / 国際情報交換 / 韓国 |
Research Abstract |
双曲3次元多様体に対する例外的デーン手術の典型例は,本質的トーラスを生成するトロイダル手術である。今年度は3つのテーマで実績をあげた。 1.3次元球面内の双曲結び目に対して,8の字結び目を除けば,トロイダル手術に対応したスロープ間の距離は高々5であることが知られていた。これまでの結果によって,距離5を実現する結び目は,Eudave-Munozによって構成された結び目であることがわかっていたが,今年度の研究により,Eudave-Munozの結び目のうちのいずれであるかを決定することに成功した。これにより,Eudave-Munozの結び目は高々3つしかトロイダル手術を許容しないことを得た。この結果は論文にまとめ,すでに受理されている。 2.双曲3次元多様体に対して,トロイダル手術に対応したスロープの距離は高々8であることが知られており,6以上の値を実現する多様体は4つしかないことが決定されている。今年度は,距離5を実現する多様体の決定を目標としたが,そこまではいたらず,多様体の境界条件を得るにとどまった。距離5を実現する多様体の境界は,1つあるいは2つのトーラスからなることを示した。これにより,ラージとよばれるクラスの双曲多様体のうちの多くが,距離5を実現できないことを得た。この結果は論文にまとめ,国際学術雑誌に投稿中である。 3.双曲3次元多様体に対して,本質的トーラス及び本質的アニュラスを生成する例外的デーン手術に対応したスロープの距離と多様体の境界条件に関して研究を行った。距離は高々5であること及び4以上の距離を実現できる多様体の境界はトーラス2つからなることが知られていたが,本研究において,距離3を実現する場合,多様体の境界は高々3つのトーラスからなることを証明した。この結果は論文にまとめ,国際学術雑誌に投稿中である。
|
Research Products
(2 results)