2004 Fiscal Year Annual Research Report
3・4次元多様体上の葉層・接触・シンプレクティック構造の研究
Project/Area Number |
16540080
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
三松 佳彦 中央大学, 理工学部, 教授 (70190725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 重明 中央大学, 理工学部, 教授 (60166212)
高倉 樹 中央大学, 理工学部, 助教授 (30268974)
坪井 俊 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40114566)
小野 薫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20204232)
森吉 仁志 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00239708)
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Keywords | 葉層構造 / 接触構造 / symplectic構造 / Anosov流 / 射影的Anosov流 / open book分解 / Stein filling / Thurston(Bennequin)の不等式 |
Research Abstract |
3次元多様体上の葉層構造と接触構造、及び4次元多様体上のsymplectic構造の突性を中心に研究を行った。この研究の原点には、Anosov葉層の接触構造への変形から大域的に凸であるsymplectic構造が得られるという、研究代表者が発見した現象がである。 坪井はその拡張である射影的Anosov流について、それが正則である場合の分類を進めた。一方、小野は、Anosov葉層からの変形のうち量子力学的な接触構造を記述するほうの接触構造の中で、単純楕円型特異点のリンクとして現れるもののsymplectic fillingの決定を行った。以上は論文として発表された。 葉層構造がReeb成分を持つのは凸性を失う典型例として一般に認識されているが、その場合でも凸性のより精密な指標であるThurstonの不等式が満たされる場合がある。3次元多様体が複素2次元のStein曲面の境界として得られる場合がそれである。この場合、正のDehn twistのみの積をモノドロミーとしする3次元多様体のopen book分解が得られることが知られている。三松と三好はこの観点からopen book分解に付随する葉層構造と接触構造がThurston(Bennequin)の不等式を破る現象を研究した。結果として葉層構造のReeb成分のみならず、付随する接触構造のover twisted diskに関しても、モノドロミーのデータからそれを記述することに成功した。これらの研究成果は、東京大学数理科学研究科において開催された研究集会で発表されたが、来年度の国際会議でも発表される予定である。
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Research Products
(3 results)