Research Abstract |
本年度の主たる研究成果は次の3つである. 1.Mejza, I., Kuriki, S.and Mejza, S.(2001)によって提案された構成法を一般化することができた.すなわち,2つのdesignのpartialなクロネッカー積を用いて,split-block designを構成することを考え,2つの基になるdesignとして,balanced square lattice designの一般化であるsquare lattice design, affine alpha-resolvable designを用いて,split-block designを構成し,その統計的性質を明らかにすることができた.また,多重層解析を用いて推定される主効果,交互作用効果の対比を一般的な形で与えることができた. 2.Hering and Mejza (2002)は2つのGroup divisible型PBIB designのクロネッカー積を用いて,split-block designを構成し,その層効率因子のテーブルを与えた.他のよく知られたPBIB designとして,Triangular型,Orthogonal Latin square型,Rectangular型があり,これらのPBIB designを用いた場合を考え,Hering and Mejza (2002)とほぼ同様な結果が得られた. 3.因子A,因子Bの水準のそれぞれ1つを対照処理,すなわち,標準的な処理(たとえば,実際に評価され,市販されている薬),他の水準をテスト処理(たとえば,新しく開発された薬)と考え,対照処理,テスト処理の主効果,交互作用効果の対比を推定することができるsplit-block designを考える.このような対照処理をもつsplit-block designに対して,1.の一般化された結果を得たときの方法が適用できることがわかった.
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