2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540129
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
中川 暢夫 近畿大学, 理工学部, 助教授 (10088403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 昇勇 近畿大学, 理工学部, 教授 (20164402)
平峰 豊 熊本大学, 教育学部, 教授 (30116173)
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Keywords | planar functions / semifields / projective planes / O-polynomials / bent functions / dual hyperovals / blocking semiovals / regular groups |
Research Abstract |
有限幾何に深く関わる有限体上の関数を多方面から考察し、その特徴を根本から捉え再び有限幾何の有様を、関数を意識して一般化するのが本研究の目標である。この方向の研究の一つに有限体上の平面関数がある。1968年にOstromとDembowskiは平面関数から有限射影平面が構成され、その平面は正則作用という特異な自己同型群をうけることを示した。また、平面関数についての幾つかの予想を与えた。本研究課題の研究代表者は以前平面関数がbent関数と呼ばれる有限素体上の関数族に対応して決まること、平面関数の指標論表現の研究を行ってきた。しかし、平面関数の分類問題は単項式に限っても難問である。 この1年の研究実績の一つ目は、近年(2005年)DingとYuanにより与えられた平面関数の決定問題を解決したことである。この種の平面は大方がsemifields planesになる。これらの平面に対応するsemifieldsの構造を決める問題を今計算中である。(この研究成果を今論文として、まとめている。) 次の実積は、標数2の有限体上の興味ある関数の一つO-polynomialsを利用して、3重可移に作用する自己同型群をもつdual hyperovals(有限射影空間内における配置のバランスが極めて良い部分空間の族)を再構成して、その全自己同型群が22次のマァシュー1群のガロア同型群による拡大群になること、この群が4元体上の6次の射影ユニタリー群の部分群になることをdual hyperovalsの言葉で再確認した。(この研究成果も今論文として、まとめている。) もう一つの実績として、4つの位数9の有限射影平面に対応する代数構造を、それらの平面の座標付けから細かく考察して、blocking semiovalsと呼ばれる面白い部分集合(xy平面での円のようなもの)を構成した。この成果は共著の論文として、Hokkaido Mathematical Journalに掲載されることが決まっている。
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Research Products
(5 results)