2005 Fiscal Year Annual Research Report
放物型-双曲型方程式の初期値・境界値問題の解の構造の数値解析への応用
Project/Area Number |
16540174
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小林 和夫 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30139589)
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Keywords | 退化放物型-双曲型 / 初期値-境界値問題 / Renormalized Solution / Entropy Solution / Dissipative Solution / Kinetic Formulation |
Research Abstract |
放物型・双曲型(退化放物型)方程式に対する初期値-境界値問題のエントロピー解と1階双曲型方程式に対するコーシー問題の非有界な解についての研究を行った。本研究課題二年目の本年は、kinetic formulation法(kinetic理論)により、エントロピー解の性質とその周辺の研究を行った。研究の方法は、実解析的、測度論的そして関数解析的扱いを基調としている。 退化放物型方程式に対する初期値-境界値問題のエントロピー解に対するL〜1-縮小性定理は、Carrillo(1999),Massia et al.(2002)等によって、Kruzukovの2変数化法を用いて証明されていたが、比較定理は得られていなかった。本研究では、P.L.Lions等によりコーシー問題の研究において開発されたkinetic formulation法を境界値-境界値に適用して、ある境界エントロピー条件の下で、エントロピー解の比較定理を証明した。kinetic法の長所は、フーリエ変換、測度論などの強力な実解析的手段を用いることができることである。 1階双曲型方程式に対するコーシー問題の非有界な弱解には、二つの主なものがある。ひとつはBenilan等により導入された再正規化エントロピー解(renormalized entropy solition)で、他の一つはP.L.Lions等により導入されたkinetic解である。本研究では、kinetic解ならば、再正規化エントロピー解である。逆に、再正規化エントロピー解が適当な条件を満たせば、kinetic解になることを証明した。
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