2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540192
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三木 敬 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (40212229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊達 悦朗 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00107062)
山根 宏之 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10230517)
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Keywords | 量子群 / トロイダルリー代数 / 差分演算子 |
Research Abstract |
1.三木は以下の研究を行った.(1)n【greater than or equal】3とする.xy=γ^2yxをみたす2変数x,yのローラン多項式を成分に持つn×n行列のなすリー代数の導来部分リー代数の普遍包絡代数のq変形であるsl_n型のトロイダル量子群U_qについて次の結果を得た.ω_1,...,ω_<n-1>をsl_nの基本ウェイトとしN_1,...,N_<n-1>を0以上の整数とする.最高ウェイトN_1ω_1+…+N_<n-1>ω_<n-1>の可積分な最高ウェイト表現の最高ウェイトの空間に作用するようなU_qから生じる商代数B_<N_1,N_2,...,N_<n-1>>を考え,(i)N_2=…=N_<n-2>=0以外の場合B_<N_1,N_2,…,N_<n-1>>=0であり,(ii)非負の整数Mと0でない数pに対してC_<p,M>をM変数の対称なローラン多項式と変数のシフトがpのMacdonaldの差分演算子のなす代数とするとき,B_<N_1,0,...,0,N_<n-1>>がC_<γ^2,N_1>【cross product】C_<q^<2n>/γ^2,N_<n-1>>と同形であることを示した.(2)xy=γ^2yxをみたす2変数x,yのローラン多項式のなす代数は通常の交換子積を積としてリー代数となる.このリー代数の中心拡大Lの生成元と関係式による記述を求め,これを用いてU(L)のq変形U_q(L)を定義した.さらに,U_q(L)の自己同形やU_q(L)の‘レヴェル1'の表現から粟田たちによるMacdonaldの差分演算子の頂点演算子による表示が生じることなどを調べた. 2.伊達は,可解格子模型の一つであるsuper integrableなchiral Potts modelに関係して現れる多項式に関して,その満たす連立および単独高階のFuchs型の微分方程式について調べた. 3.最近のHeckenbergerの精力的な研究は(qを連続パラメータ)とする量子群は通常のものとスーパーのもの以外はあまりないかもしれない事を示唆しているが,山根はそのなかの一例になっている量子群の有限次元既約表現を分類した.その量子群はスーパーのもののZ/3Z次数付ヴァージョンとみなせる.
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Research Products
(2 results)