2005 Fiscal Year Annual Research Report
銀河団における相対論的スニャエフ・ゼルドビッチ効果の研究
Project/Area Number |
16540220
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
伊藤 直紀 上智大学, 理工学部, 教授 (20103939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野澤 智 城西短期大学, 経営情報実務学科, 教授 (00258914)
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Keywords | 宇宙背景放射 / 銀河団 / 宇宙論 / 物理基礎過程 / 特殊相対性理論 / 宇宙プラズマ / 電波天文学 / コンプトン散乱 |
Research Abstract |
本年度は、Sunyaev-Zeldovich効果の研究に関して、太陽系が宇宙背景放射に対して運動している効果を考慮に入れて計算を行った。この研究は、われわれの研究より以前に発表されたChluba、Huetsi、Sunyaevの研究に触発されて行った研究であるが、彼らの研究結果よりも高い精度を得ることに成功した。この研究はAstronomy and Astrophysicsに発表された。この研究により、Sunyaev-Zeldovich効果の研究はほぼ完成の域に到達したといってよかろう。 本年度は本科学研究費を利用して、外国において本研究の成果を活発に発表した。4月にはHarvard大学、Brookhaven国立研究所、ニューヨーク州立大学Stony Brook校、Princeton大学に招待されて、Sunyaev-Zeldovich効果に関するわれわれの研究成果について講演した。とくにPrinceton大学においては、Sunyaev-Zeldovich効果をAtacama Cosmology Telescopeを用いて観測するグループのリーダーであるLyman Page教授、および銀河団の研究の第一人者であるNeta Bahcall教授と実り多い討論をすることができた。 8月と9月には、Cambridge大学Cavendish研究所、およびGarchingのMax-Planck宇宙物理学研究所を訪問して、Keith Grainge博士、Rashid Sunyaev教授たちと非常に実り多い討論をすることができた。
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Research Products
(4 results)