2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540232
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松尾 泰 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 准教授 (50202320)
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Keywords | M理論 / 非臨界弦 / 弦の場の理論 / Dブレイン / 結合則の破れ / 双対性 / 境界状態 / 共形場理論 |
Research Abstract |
本年は主に3種類の観点から弦理論の非摂動的な定式化についての研究を行った。まずM理論という弦理論の背景にある理論の定式化についてはまだ定まった知見が無いが、3形式の背景場がある場合に点粒子の場の理論がどのような補正を受けるかについての研究を行った。2形式の背景場がある場合は非可換性が現れることが知られているが、3形式の場合には結合則の破れに伴った定式化が必要となる。この研究ではこの破れに対応する位相因子を定め、そのような空間上の最も簡単な場の理論を提案した。また3次元格子重力理論との間の関係を示唆した。次に低次元の量子重力ではFZZTブレインに端点を持つ長い開弦の2体の散乱振幅について詳しい計算を行い行列量子力学による計算とLiouville模型による計算が等しい結果を出すことを示した。特に長い開弦が持つ運動量とDブレーンが持つ境界宇宙項の間に双対な関係があることを発見した。これにより長い開弦が非自明な表現の波動関数により記述されるという予想に対する強いサポートを与えた。最後に超弦に対する境界状態を開弦の場合にあからさまに計算した。この状態は開弦場の理論のソース項としてインスタントンやモノポールなどのゲージ場に対する非自明な配位の弦を用いた表現と考えることが可能である。この状態の具体的表式はかなり複雑であるが、2種類の方法(境界条件を用いたものとsurface stateの表示を使ったもの)で計算を行い、双方が一致した結果を導くことを示した。
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Research Products
(3 results)