2005 Fiscal Year Annual Research Report
ブラックホール摂動法とポストニュートニアン近似による重力波の研究
Project/Area Number |
16540251
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田越 秀行 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30311765)
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Keywords | 一般相対論 / 重力波 / ブラックホール / 重力波検出器 / 中性子星 / 宇宙物理学 |
Research Abstract |
ブラックホール近傍を運動するコンパクト星からの重力波は,将来の宇宙空間でのレーザー干渉計重力波検出器の主要なターゲットの一つである.これを理論的に解析する際の基礎となるカーブラックホールの線形摂動の基本方程式,すなわちTeukolsky方程式の高精度計算コードを用いて,星がカーブラックホール周りの楕円軌道などの一般軌道を運動する場合について発生する重力波の評価を行う方法について研究を行った.また,Teukolsky方程式の数値解を求める際に用いている,Mano-Suzuki-Takasugiの方法において,renormalized angular momentumパラメータが複素数になるという現象についての数学的構造についても調べた.そして,より効率的にこのパラメータを決定する方法について研究を行った. また,現在稼働中の地上のレーザー干渉計重力波検出器のターゲットとなる,中性子星や太陽の1倍から数10倍程度の質量のブラックホールからなる連星の,公転軌道期に発生する重力波を,マッチドフィルター法によって検出するために必要な理論波形モデル(テンプレート)として,3つのパラメータでテンプレートを表す方法の有効性について調べた.その結果,信号を検出する際のS/N比が,厳密な波形をテンプレートとして用いる場合に比べて6%程度の減少に収まることが分かった.また,3つのパラメータの領域についても調べた.そして,テンプレート空間設定コードを改良し,より実際的なノイズにも適用可能にした.
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Research Products
(2 results)