2005 Fiscal Year Annual Research Report
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16540304
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
小山 富男 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (30153696)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 秀樹 筑波大学, 物理学系, 教授 (40209648)
加藤 勝 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (90204495)
町田 昌彦 日本原子力研究開発機構, 計算科学技術センター, 研究主幹 (60360434)
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| Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 0-πジョセフソン効果 / ナノ超伝導体 / 量子ビット / dドット / GL理論 |
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| Research Abstract |
微小な銅酸化物高温超伝導体(d波超伝導体)と従来型超伝導体(s波超伝導体)からなる接合系に現れる特異なジョセフソン効果とそのデバイス応用に関する理論的研究を行った。d波超伝導体は正方形の形状を持ち、s波超伝導体マトリックス内に埋め込まれているとする。超伝導秩序パラメーターは、(x2-y2)の対称性を持ち、[010]面と[100]面がs波超伝導体と接触しているとすると、この系は閉じた0-πジョセフソン接合系を構成する。この系の超伝導位相の量子論的ダイナミクスに対する理論を構築するため、ロンドン理論を用いた定式化を行い、位相差が満たすハミルトニアンを導出した。この定式化は、複数の正方形状微小d波超伝導体系に容易に拡張できる。この場合、d波超伝導体間にはインダクティブな結合が作用する系となることが示される。d波超伝導体の1辺のサイズがジョセフソン侵入長より十分小さくなると、位相差の高次の空間変調が抑制されるため、少数自由度でダイナミクスが記述できるようになる。この場合、この系のダイナミクスが量子2準位系にマッピングできることを、厳密に証明した。また、ギンツブルグ-ランダウ理論を用いた現象論により、複数のd波超伝導体が存在する系における半磁束量子の安定な配置を明らかにした。さらに、ボゴリューボフードジャン方程式を有限要素法を用いて解く方法で、微小超伝導体系の渦糸状態における準粒子状態を研究した。微小超伝導体系では、表面の形状効果が現れるため、バルクと異なる渦糸状態が出現しえることを明らかにした。
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