2005 Fiscal Year Annual Research Report
ランダム行列理論の数理の解析および量子物理諸分野への適用の研究
Project/Area Number |
16540342
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
望月 真祐 (西垣 真祐) 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (00362913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永尾 太郎 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (10263196)
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Keywords | ランダム行列理論 / エネルギー準位統計 / アンダーソン局在 / レプリカ法 / 超対称法 / カイラルラグランジアン / 量子カオス / ブラウン運動 |
Research Abstract |
本計画の最終目標は任意の強さの不規則性と粒子間相互作用を持つ多体量子系を記述する有効理論の構成である。本年度はこの目標に必要である手段としての相互作用を持つ乱雑系に対するレプリカ法の形式の整備に従事するとともに、素粒子理論(特にπ中間子の低エネルギー有効理論、および格子ゲージ理論)への適用を検討した^*。このために研究代表者(望月)と研究分担者(永尾)はeメールおよび電子会議により恒常的に議論を重ねた。中間的な成果として、直交およびシンプレクティック不変性をもつランダムハミルトニアンに対する格子可解系(Pfaff lattice hierarchy)に基づくレプリカ法を開発するとともに、これを用いてQCD類似理論のディラック固有値の統計分布から低エネルギー結合定数を同定するスキームを発見した。現在これらの成果およびその応用について論文化の途上にある。 また研究代表者は、レプリカ法を用いる上のアプローチとは相補的な手法として、弦理論・超対称ゲージ理論の分野で最近注目されている「ホログラフィックな次元縮小による低エネルギー有効理論の導出」の手法を取り上げ、局在現象を記述する非線形シグマ模型への読み替えを検討している。 研究代表者は下の発表機会で本研究の概括と現在までの成果を専門研究者に周知させるとともに意見交換・情報収集を行った。さらに、本研究の素粒子論と物性論の両面にわたるという特性を強調した概説論文1編を発表した。 研究代表者は下の招待講演を行うとともに講演録をオンラインで発表した。 場所:京都大学基礎物理学研究所 国際研究集会"Actions and symmetries in lattice gauge theory"(H17.2.20) 講演題目:"ChPT for QCD-like theories - from universality to phase diagram -" 講演録:http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/^-aslgt/Presentation/nishigaki.pdf
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Research Products
(1 results)