2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540387
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤田 清士 神戸大学, 理学部, 助手 (00283862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 智男 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (40260666)
市來 雅啓 海洋科学技術センター, 固体地球統合フロンティア研究システム, 研究員 (80359182)
乙藤 洋一郎 神戸大学, 理学部, 教授 (90160895)
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Keywords | 地殻 / 電気伝導度 / 電磁気観測 |
Research Abstract |
本年度の研究の目標は、地殻岩石電気伝導度測定方法と安定的な電気伝導度データ収得にある。特に、岩石・鉱物の電気伝導度データが蓄積されれば、世界的にも例のない地殻構造やテクトニクスを電気伝導度からより詳細に解釈でき、意義深い結果を生み出す。 本年度は過去の室内実験における電気伝導度測定の問題を全て解決するために、測定系の開発、新しい試料容器の設計・試作などを平行しておこなった。又、地殻程度(深さ30km程度まで)の温度・圧力条件を正確に制御してやることや、圧力媒体に含まれる水分を測定前に排除する事にも留意した。 今回、測定した岩石試料は下部地殻を代表とする北海道・日高変成帯のグラニュライトと九州・肥後変成帯の片麻岩である。前者の岩石は一度、粉砕してから変成温度・圧力条件以下で試料合成を行い、後者の岩石は採取したものを直接、電気伝導度測定をおこなった。グラニュライトの電気伝導度測定成果は国際学術誌において出版した(Fuji-ta et al,2004)。片麻岩については、岩石の層理面に平行及び垂直方向の電気伝導度測定を行っている。この研究は、岩石中の電気伝導メカニズムを説明する上で重要なものである。又、鉱物中の電気伝導度物性は知られていないため、多数の鉱物を含有する岩石実験と野外電磁気観測結果との融合アプローチの研究意義は大変大きい。本研究に類似する室内実験は国内外を問わず前例が極めて少ないため、来年度、国内では地球惑星関連合同学会において成果公表をおこなう。さらに海外においては、10^<th> Scientific Assembly of the International Association of Geomagnetism and Aeronomy(第10回国際地球電磁気学会)においても研究成果を発表する予定である。
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Research Products
(2 results)