2006 Fiscal Year Annual Research Report
海洋レーダを用いた波浪・海流のリモートセンシングに関する基礎研究
Project/Area Number |
16540403
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
久木 幸治 琉球大学, 理学部, 教授 (60305183)
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Keywords | 海洋レーダ / 海流 / ヘルムホルツ分解 / 波浪スペクトル |
Research Abstract |
海洋レーダとは短波帯の電波を海面に照射し、散乱された信号から海流・波浪などを観測する装置である。従来の海洋観測装置と異なり、海上に装置を設置する必要がなく、陸上から海洋観測が可能である。従来の海洋観測装置は、その設置した一点での海流・波浪などを観測するのみであるが、海洋レーダでは高い空間分解能で海流・波浪を観測することができる。今年度はこの海洋レーダの特性を生かした海流の解析手法を開発した。流れの場は、一般に回転成分と発散成分に分解できる(ヘルムホルツ分解)。そこでこのヘルムホルツ分解を海洋レーダで得られた高空間分解能の海流データに適用し、簡単に行う手法の開発を行った。また沖縄西岸海域の海流データの解析もはじめた。波浪推定に関しては、海洋レーダによる推定値、現場観測値、波浪モデルによる推算値との相互比較が必要である。そこで波浪推算のための波浪モデルの開発に着手した。そして一部の波浪パラメータに関しては、海洋レーダによる推定値と波浪モデルによる推算値との比較を行った。
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