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2005 Fiscal Year Annual Research Report

未固結堆積物の変形における粒子間摩擦の効果

Research Project

Project/Area Number 16540418
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

宮田 雄一郎  山口大学, 理学部, 教授 (60253134)

Keywords未固結堆積物 / 破壊様式 / 粒子間摩擦 / 鳴り砂 / 粒子表面
Research Abstract

未固結堆積物の変形・破壊様式を支配する要因として,粒子間摩擦に着目した.この効果を検証するには,粒子間摩擦が異なった試料で,かつ粒子間摩擦以外の条件が全く変わらない材料を必要とする.それを実現したのが"鳴り砂"とみることができる.すなわち,鳴り砂は,せん断されて音を発することが知られているが,その原因として粒子表面が磨かれて,粒子間摩擦が大きくなった砂であることが示されているからである.そこで,人工的に洗浄研磨を行った砂試料を用意することで,粒子間摩擦の効果を検証を図ることができると考えた.長時間洗浄を行ったところ,洗浄時間が増すにつれ,鳴り砂を経て水中鳴り砂に変化した.鳴り砂は乾燥状態でせん断すると発音するが,水中では発音しない.逆に,水中鳴り砂は水中でせん断すると発音するが,乾燥状態では発音しない.それらの物性と破壊様式について一連の実験を行った結果,
1.粒子間摩擦は,分子間力が発揮されるほど表面が平滑で清浄であれば著しく高くなる.これは乾燥状態の鳴り砂の物性から示される.
2.粒子表面がさらに平滑で清浄になると,低応力下で水中の摩擦抵抗が他のどれより低下する.これは水中鳴り砂の物性から示される.
3.水中の粒子間摩擦の低いことが原因で,粒子充填が密な(粒子配位数が大きい)状態が生じ,歪みが制約されて変形に抵抗するようになる.これは水中鳴り砂の変形特性から示される.
4.したがって水中鳴り砂は,わずかの歪みで破壊して,通常の砂とも乾燥鳴り砂とも異なった破壊様式をとる.
などである.検証は必ずしも十分ではないが,全く新しい視点で,強度や破壊様式を理解できようになる可能性を示している.

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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