2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒマラヤと日本列島における超高圧変成岩体の探索と地質構造解析
Project/Area Number |
16540420
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山本 啓司 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (60244224)
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Keywords | 幌満カンラン岩体 / マラヤヤ変成帯 / 地質構造 / ジルコン |
Research Abstract |
<北海道日高変成帯南部の幌満カンラン岩体の地質調査> 幌満カンラン岩体の分布領域は、その東側の境界は複雑に入組んだ形状であるが、北、西、および南側の境界は西に凸の円弧状になっているとされている。本年度は、カンラン岩体と周囲の地層・岩石との境界の性質を明らかにするために、幌満カンラン岩体東部地域を重点的に調査した。岩体の北部、東部、南部にかけてカンラン岩類と片麻岩類の境界の位置を5地点で決定できた。南東部では、北東に40度傾斜する境界面そのものの露出を発見した。カンラン岩体の西部では、カンラン岩と堆積岩起源の弱変成岩との境界の位置を1地点で決定できた。境界付近の岩石の露頭規模の変形構造を記載し、定方位の岩石試料を採取した。 <焦点画像合成システムによる研究> 「焦点画像合成システム」を導入し、既に保有しているヒマラヤ変成帯の岩石薄片についての詳細な光学顕微鏡観察、および走査電子顕微鏡観察を行った。その結果、コーズ石を含む超高圧のエクロジャイトにジルコンが含まれることを発見した。超高圧の指標鉱物は主にジルコンの包有物として発見されるので、このジルコンについて詳しい観察を行う予定である。エクロジャイト中のジルコンの記載については、国際会議(Misasa International symposium on "Origin, Evolution and Dynamics of the Earth" Misasa, Japan, March,2005)において発表した。
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