2007 Fiscal Year Annual Research Report
自発的高速磁気再結合モデルの三次元計算機シミュレーション
Project/Area Number |
16540450
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
鵜飼 正行 Ehime University, 宇宙進化研究センター, 教授 (10036444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 徹 愛媛大学, 宇宙進化研究センター, 准教授 (60196524)
近藤 光志 愛媛大学, 宇宙進化研究センター, 助教 (30304653)
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Keywords | 磁気リコネクション / 電磁流体 / 磁気圏サブストーム / 太陽フレア / プラズモイド / TCR現象 / コロナ加熱 / 衝撃波 |
Research Abstract |
今年度は本研究の最終年度であり、前年度に引き続き我々が提唱する自発的高速磁気リコネクション機構の三次元構造について基礎研究を行うと同時に、その結果を地球磁気圏サブストームや太陽フレアなどの具体的宇宙プラズマ爆発現象へ応用した。まず、地球磁気圏サブストームの発生に伴い、磁気圏テールのシート電流が電離層上空にまわりこむことによって生じるオーロラ電流回路の形成、即ち、カレントウェッジ現象に応用した。この現象は、地上および衛星観測結果から、30年以上前からサブストームに本質的なプラズマ過程であることが認識されてきたが、明確に実証する理論モデルは発表されていなかった。この問題に対し、三次元的磁気ループが発展するとき、急激に沿磁力線電流が発展し、カレントウェッジが形成されうることを、我々の高速リコネクションモデルを用いて、最初に実証することに成功した。その結果、ダイポール磁場の根元で非常に強い電流が生じ、ジュール加熱が南北ペア状に生じることを実証した。この結果を更に太陽表面に応用し、カレントウェッジが成長することにより、2つのリボン状にクロモスペアが強くジュール加熱されることを実証し、よく知られている2リボンフレア現象を的確に説明しうることを議論した。また、磁気ループ前方にいわゆる発電作用が存在し、その結果効果的なプラズマ過熱・加速が可能となることを示した。更に、コロナ領域の高速磁気リコネクション機構の発展はいわゆるナノフレアを生じ、その結果コロナ領域の効率よい加熱機構を与えることを実証した。
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Research Products
(5 results)