2004 Fiscal Year Annual Research Report
生体分子間相互作用における電気化学的モニタリングに関する研究
Project/Area Number |
16550068
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
菅原 一晴 群馬大学, 教育学部, 助教授 (30271753)
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Keywords | レクチン / コラーゲン / キチン / 糖質 / ラベル化 / ポルタンメトリー |
Research Abstract |
1.電極活性物質でラベル化したイミノビオチン(LI)を調製し、アビジンとの相互作用を評価する方法についての検討を行った。LIはアビジンと結合すると電極活性部位がアビジンにより被覆されるためその電極応答が減少する。LIのアビジンとの結合はpHに影響されるため、LIの電流値を測定した。その結果、pH5.6から8.9の間でアビジンと結合し、4.6以下では結合しないことが明らかとなった。一方で、アビジン-LI錯体を含む溶液に、ビオチンを10^<-9>から10^<-4>Mの範囲で溶液に添加したところLIの電流値の増加が観察された。これは、アビジンに対するビオチンの結合定数がLIに比べ10^7以上も大きいことから、容易にLIがビオチンに置換されたものと考えられる。 2.レクチンの一つであるコンカナバリンA(Con A)修飾したコラーゲン膜被覆グラッシーカーボン電極により、電極活性物質でラベル化したマンノース(LM)とCon Aとの相互作用をボルタンメトリーにより評価した。弱酸性溶液において、Con Aはプロトン化したコラーゲンのアミノ酸残基と静電的相互作用に基づいて固定化された。Con A修飾コラーゲン被覆電極を用い測定を行ったところ、LMの電極応答は減少した。しかしながら、ラベルのみでの測定では電極応答は変化しなかった。また、グルコースやガラクトースをラベル化して、Con Aと同様な条件のもとで反応させた。それぞれの電極応答はCon Aの有無に関わらずほとんど一定であった。以上のことから、LMが選択的にCon Aと結合していることがわかる。この方法は生体内の雰囲気に近い状態において、生体分子間結合をモニタリングするものであり、in vivoでの測定法の開発に寄与することが期待される。
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Research Products
(2 results)