2004 Fiscal Year Annual Research Report
ハイスループット型超高感度アミノ酸分析装置の開発とメタボローム解析への応用
Project/Area Number |
16550084
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
楠 文代 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (70057371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
袴田 秀樹 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (70284750)
小谷 明 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (40318184)
高橋 浩司 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (50366415)
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Keywords | アミノ酸分析 / ボルタンメトリー / HPLCシステム / 塩基物質 / トロロックス |
Research Abstract |
(1)トロロックスを用いるアミノ酸の定量 3種の塩基性アミノ酸、2種の酸性アミノ酸、17種の中性アミノ酸について、トロロックスと過塩素酸リチウムを含むジメチルスルホキシド中で電解すると、それぞれのボルタモグラム上に酸化前置波が生じた。酸化前置波の波高はそれぞれのアミノ酸の濃度に比例した。この波高の計測によりアミノ酸の定量が可能であった。ボルタンメトリーによる定量の条件を選択するために、酸化前置波への溶媒の影響、試薬量、支持電解質の種類などを検討し、定量に最適な測定条件を定めた。 (2)塩基物質の電気化学検出のための2流路系HPLCシステムの作製 (1)のボルタンメトリーによる検討により、アミノ酸は塩基としてトロロックスの酸化を促進して酸化前置波を生じると考えられた。酸化前置波を用いて塩基物質を検出するには、ポストカラム形式の2流路系HPLCシステムが適切である。そこで、システム作成の手始めとして、トロロックスと同様なクロマン環を有するトコフェロールを使って、分離カラムとトコフェロール試薬の2流路系から成るHPLCシステムを作製した。電気化学検出用電解セルでは、まず、作用電極として、グラッシーカーボン電極を用い、溶出液がウォールジェット型で作用電極表面にあたるような薄層電解セルを作製した。この電解セルを主要部として組込み、設備備品として購入した電気化学検出器と電極を接続して検出部を作製し、HPLCシステムに組み込んだ。 (3)キャピラリーHPLCによる高感度分離定量 2流路系HPLCシステムは、設備備品として購入したインテリジェントマイクロポンプ、キャピラリーカラム、電気化学検出部等で構築したが、本年度はキャピラリーカラムを用いた高感度・高精度分離定量のために改良を重ねた。1流路系として評価したところ、fmolレベルの定量が可能であることが分った。
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Research Products
(1 results)