2004 Fiscal Year Annual Research Report
p-t-ブチルカリックス[8]アレーン担持型陰イオン交換樹脂吸着体の調製と応用
Project/Area Number |
16550087
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
吉田 烈 崇城大学, 工学部, 教授 (30158430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 正志 崇城大学, 工学部, 講師 (00310029)
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Keywords | カリックスアレーン / 固定化カリックスアレーン / フラーレン / カチオン色素 / 吸着 |
Research Abstract |
疎水性の環状空孔により各種有機分子やフラーレンC_<60>等と特異的に相互作用することが知られているヒドロキシp-t-ブチルカリックス[n]アレーン(1_n,n=4,6,8)の水酸基に3-グリシジルオキシプロピルトリメチキシシランをオキシド環の開環反応により結合し、次いでカラムクロマトグラフ用のシリカゲルとシリル化反応を行うことにより、1_nをその環状分子下縁部の水酸基側でシリカゲル上に固定化し、1_nの上縁部を官能基とした吸着体を合成した。得られた1_n修飾シリカゲルを用いて、ピリジン環上の置換基の位置とサイズが異なる3種のスチルベン系カチオン色素の50%エタノール水溶液中での吸着挙動を検討した。その結果、1_nの環状分子中央の疎水性空孔サイズが大きいほど、且つカチオン色素のピリジン環上の置換基が短く分子サイズが小さいカチオン色素ほど吸着分配比が高くなる傾向にあることが分かり、吸着体上の1_nの疎水性空孔とカチオン色素のカチオン-π相互作用並びにサイズ適合性に伴う分子認識が起こっていることが示唆された。また、1_nの水酸基にアニオン性基を導入して強塩基性ポーラス型陰イオン交換樹脂にイオン交換担持・固定化した複合吸着体樹脂の調製のため、1_nとハロゲン化アルキルスルホン酸ナトリウムの反応により水酸基側にエチルスルホン酸基を導入したエトキシスルホナトp-t-ブチルカリックス[n]アレーン(n=4,6,8)の合成を検討した。
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