2005 Fiscal Year Annual Research Report
イリジウム錯体触媒による炭素-炭素結合生成反応及び炭素-ヘテロ原子結合生成反応
Project/Area Number |
16550099
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
武内 亮 青山学院大学, 理工学部, 教授 (00216871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛塚 智子 青山学院大学, 理工学部, 助手 (30365019)
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Keywords | 合成化学 / イリジウム / 付加環化反応 / 位置選択性 / イリダシクロペンタジエン |
Research Abstract |
我々はこれまでに[Ir(cod)Cl]_2/DPPEよりなる触媒系がα,ω-ジインとモノインの付加環化に有効であることを示し報告してきた。1,8-Octadiyneと1-alkyneの付加環化では、生成物としてメタ体とオルト体が得られる。これまで、ルテニウム触媒によるメタ選択的付加環化、ロジウム触媒によるオルト選択付加環化が報告されているが、同じ基質から反応条件等を選択することにより、メタ選択的付加環化とオルト選択的付加環化を行うことは報告されていない。本研究では、適切な配位子を用いることによって同じ基質からメタ選択的付加環化とオルト選択的付加環化が可能であることを見出した。配位子としてDppeを用いた場合、高選択的にメタ体を与えた。dppfを用いた場合、高選択的にオルト体を与えた。(2-Propynyl)(2-butynyl)malonateと1-hexyneの反応では、[Ir(cod)Cl]_2/dppe触媒では収率93%で生成物が得られ、メタ体の選択率は80%であった。[Ir(cod)Cl]_2/dppf触媒では収率84%で生成物が得られ、オルト体の選択率は88%であった。様々な1-アルキンとの位置選択的付加環化反応を行なった。1-アルキンとしては、共役エンイン、水酸基を有するアルキン、トリメチルシリルアセチレンに適用可能でり、dppe配位子ではメタ選択的付加環化、dppf配位子ではオルト選択的環化を行うことができた。
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Research Products
(2 results)