2005 Fiscal Year Annual Research Report
糖ジオールとアミノ酸とを活用したポリエステルアミドの構造制御合成とその生分解性
Project/Area Number |
16550113
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
岡田 鉦彦 中部大学, 応用生物学部, 教授 (20023103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤内 要 中部大学, 応用生物学部, 助教授 (50329851)
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Keywords | 生分解性 / ポリエステルアミド / マンニトール / トレイトール / アミノ酸 / 重縮合 / 酵素分解 / 糖ジオール |
Research Abstract |
次の2通りの方法により,L-フェニルアラニンをアミノ酸成分とするポリエステルアミドの合成を詳しく検討した。 1.ジエステルジアミン塩とカルボン酸活性エステルとの重縮合 L-フェニルアラニンとジオールとをp-トルエンスルホン酸存在下で縮合させて対応するジアミン塩を調製した。一方,二塩化アジポイルおよび二塩化セバコイルをp-ニトロフェノールと反応させて対応する活性ジエステルを調製した。これらのジアミン塩と活性ジエステルとをN-メチルピロリドン中60℃で重縮合させた。重縮合は容易に進行し,数平均分子量が最高6万程度のものが得られた。NMR解析によれば,これらの重合体は(アミノ酸単位)-(ジオール単位)-(アミノ酸単位)-(ジカルボン酸単位)の繰り返しからなる,構造が規制されたポリエステルアミドであった。これらの重合体からは透明なフィルムを作成することができた。 2.ジアミドジカルボン酸とジオールとの重縮合 二塩化アジポイルおよび二塩化セバコイルをL-フェニルアラニンと反応させて対応するジアミドジカルボン酸を調製した。N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミドの存在下ジクロロメタン中でこれらのジアミドジカルボン酸と1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトールまたは2,3-イソプロピリデン-L-トレイトールとを重縮合させ,対応するポリエステルアミドを合成した。これらの重合体も上記と同様,構造が規制されたポリエステルアミドであることが確かめられた。 現在,本研究で合成した種々のポリエステルアミドについて,α-キモトリプシン,パパイン,コレステロールエステラーゼなど,種々の酵素を用いて酵素分解試験を行い,ポリステルアミドの分子構造と酵素分解性との相関を詳細に調べている。
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Research Products
(4 results)