2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16550134
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松下 慶寿 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80240753)
|
Keywords | マイクロリアクター / 内分泌撹乱物質 / 光化学 / 光触媒 / 酸化チタン / 光分解 / 顕微分光 / ナンバリングアップ |
Research Abstract |
マイクロ流路型のリアクター表面に光触媒を担持させれば、比表面積が極めて大きいことから効率よく光触媒反応を行わせることが可能となると考えられる。そこで本研究では酸化チタン膜を流路内に焼成させたマイクロリアクターを用い、有害化学物質、内分泌撹乱物質類のモデル化合物として、ジメチルホルムアミド、3-クロロフェノール、およびビスフェノールAの光分解に応用した。反応容器のみならず装置全体の小型化を達成するため、光源としてレーザー、紫外ランプに加え、紫外発光ダイオードを用いた光分解を試みた。滞留時間5秒の場合3-クロロフェノールで分解率30%、ビスフェノールAで分解率13%とバッチ反応容器の場合と比べ極めて短時間に高い分解率が得られることが明らかとなった。さらにこのマイクロ反応容器を有機合成反応に応用するため、モデル反応としてアルコール溶媒中でのベンズアルデヒドのベンジルアルコールへの還元、およびニトロトルエンのトルイジンへの還元反応を用いて反応効率、反応機構の検討を行った。いずれに反応もバッチ系に比べ極めて短時間に高効率に反応が進み、マイクロリアクターを用いた光触媒反応系の有用性が示された。さらに流路形状、励起波長、光照射時間、酸化チタン膜厚、結晶構造などの反応条件の最適化を行い、またリアクターを積層化した場合の光損失、リアクター形状と光源の性質等を考慮しながらナンバリングアップ手法を探った。これらの技術の確立にょる、光源とマイクロリアクターを複合化した省資源、省エネルギー、環境負荷低減型の新規マイクロ化学プロセスの開発を目指した研究が進捗している。
|
Research Products
(3 results)