2004 Fiscal Year Annual Research Report
DNA結合性高機能インドールアルカロイドおよびキノロン類の合成とその機能
Project/Area Number |
16550148
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小中原 猛雄 東京理科大学, 理工学部, 教授 (80084333)
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Keywords | β-カルボリン / エリプチシン / 固相合成 / 抗腫瘍活性 / DNA / アルキル化 / ニトロソユリア / 1,6-ナフチリジン |
Research Abstract |
I.合成 1.インドールアルカロイドを認識素子とする新規DNA結合分子の液相合成法の開発:β-カルボリン誘導体を22種類,エリプチシン誘導体を15種類新たに合成し,相当するメチルニトロソユリア誘導体をそれぞれ5種類ずつ合成し,各合成法を確立した. 2.1,6-ナフチリジン骨格を分子認識素子とする新規DNA結合分子合成法の開発:1,6-ナフチリジン骨格を母核とするDNA結合性新規メチルニトロソユリア誘導体の合成法を検討し,メチルニトロソユリア体の前駆体の合成まで到達することができた.今後最終化合物を合成すると同時に,各種誘導体合成に展開する予定. 3.固相合成法によるインドールアルカロイド誘導体合成法の開発:β-カルボリン誘導体の液相合成法を固相合成法に応用し、9位にリンカーをもつ誘導体のより簡便な合成法を確立できた. II.抗腫瘍活性の評価 化合物の機能評価とDNA-ドラッグ複合体の構造解析:上記1〜2で合成した各化合物の抗腫瘍活性をセルラインSarcoma 180,HeLa S-3,L1210を用いて抗腫瘍活性を測定したところ,IC_<50> 1μM以下を示す化合物があることをはじめて明らかにした.また、DNA-drug複合体の構造解析を分子動力学法を用いておこない,求めたDNA-薬物複合体の安定化エネルギーが結合定数の対数値に比例することを証明した。 III.DNA-targeting Alkylation MoleculeによるDNAのアルキル化 上記1で合成したメチルニトロソユリア誘導体を用いてDNAのメチル化反応を行い、リンカーの長さ、種類がメチル化収率、グルーブ選択性、塩基配列選択性に及ぼす影響を調べた.その結果,メチル化のグルーブ選択性において最適のリンカー長があること,置換基の位置,母核の違いにより選択性が著しく変化すること等が,今回新たにわかった.
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Research Products
(4 results)
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[Book] 実験化学講座 第5版 第14巻「有機化合物の合成 II」(日本化学会編)2004
Author(s)
折登, 藤原, 仙北, 門出, 齊藤, 小中原, 柳, 小川, 今田, 金政, 石井共著
Publisher
丸善(発行予定)
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