2004 Fiscal Year Annual Research Report
含フッ素有機/無機ポリマーハイブリッドをキーとしたフッ素系ナノマテリアルの創製
Project/Area Number |
16550161
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
澤田 英夫 弘前大学, 理工学部, 教授 (50259909)
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Keywords | フッ素系有機 / 無機ハイブリッド / フッ素系ナノハイブリッド / 金属ナノ粒子 / フッ素系シリカゲルハイブリッド / フッ素系マグネタイトハイブリッド / 表面改質 |
Research Abstract |
本研究は、フルオロアルキル基が末端に導入された高分子化合物の自己組織化により形成される分子集合体と無機化合物との反応により、ナノレベルで構造が制御された全く新しいタイプの含フッ素有機/無機ポリマーハイブリッドの開発を行うものである。さらに本研究では、これら新たに開発されたフッ素系ナノマテリアルにおけるフッ素の機能と有機/無機ポリマーハイブリッドの機能が融合することにより導き出される新しい機能の創出をも目的とする。 平成16年度の研究では、自己組織化したフッ素系分子集合体存在下での金イオンの還元反応さらにはフッ素系分子集合体とテトラエトキシシラン(もしくは塩化第一鉄および塩化第二鉄)との酸性(もしくは塩基性)条件下における反応により、全く新しいタイプのフッ素系高分子-金ナノ粒子コンポッジト、フッ素系高分子/シリカゲルポリマーハイブリッドさらにはフッ素系高分子/マグネタイトポリマーハイブリッドの合成にそれぞれ成功した。さらに本研究では、これら新規に合成された含フッ素有機/無機ポリマーハイブリッドの粒子サイズと水および有機溶媒への分散安定性、フッ素系高分子-金ナノ粒子の高分子材料表面への分散に関する興味深い知見を得ることにも成功した。これら貴重な成果は学術論文へ掲載され、一部の研究成果は現在学術誌へ投稿中である。 今後は、前年度において合成された含フッ素有機/無機シリカゲルおよびマグネタイトポリマーハイブリッドの機能の解明を中心に、具体的にはこれら含フッ素有機/無機ポリマーハイブリッドによる汎用の有機高分子材料への表面改質、さらにはナノレベルで構造が制御された含フッ素有機/無機ポリマーハイブリッドの生理活性材料への展開について詳細に検討を行ってゆきたい。
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Research Products
(4 results)